【MOONDROP 菊-JIU レビュー】竹-CHUよりも更にお手軽に音楽を楽しむことを目的としたイヤホン。

4.0
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何故かパッケージに二次元美少女が誂えられた例のアレ。
もはや説明不要の水月雨(MOONDROP)。

水月雨(MOONDROP)
「水月雨(MOONDROP)」の記事一覧です。

新製品のBlessing3も気になるところではあるが、まずは先んじてこちらを入手。
何故かって?菊ちゃんが可愛いからだ。
可愛いは正義。菊ちゃんの可愛さは後述。

ということで今回はMOONDROP 菊-JIUについてレビューしていこうと思う。
「竹-CHU」よろしく、「キク」なのか「ジウ」なのか「キクジウ」なのか不明だが、Amazon表記に従い「菊-JIU」と本ブログでは呼称することにする。
まぁ普通に中国音読みというだけの話なのだろうけどね。

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MOONDROP 菊-JIU の基本データ

水月雨(MOONDROP) について

水月雨(MOONDROP)は中国(おそらく深セン)を拠点とした、2015年に設立されたオーディオブランドだ。
1万円程度のものから10万円近いものまで、多種多様なイヤホンを展開している。

年々着実に技術力を増しており、それに比例して知名度と信頼を増している堅実なメーカー。
その甲斐もあって今では有力な高級イヤホン・ヘッドフォンメーカーの一員となっている。

以降はMOONDROP Ariaの記事と同じになるので省略。

MOONDROP 菊-JIU について

MOONDROP 菊-JIUは、2023年5月に発売されたイヤホンである。
ナノチタンPVDコーティング複合振動板を1基搭載し、合金鋳造筐体を備えながらも4000円程度で購入が可能。
そう、この製品説明は最早MOONDROP 竹-CHUのソレである。

何が”竹-CHUと違うのか”という話ではあるが、それは入力端子がType-Cであるということ。
本機はアナログ端子を介さず、USB Type-Cプラグによる直のデジタル信号処理によって、竹-CHUよりも効率のよい音質最適化を目指したイヤホンなのだ。

基本性能や品質、デザインは竹-CHUよろしく妥協が見られない。
リケーブルができないという点が気になるところではあるが、そのケーブルでさえも中々高品質。
しっかりと太くて絡まりにくいケーブルをしており、信頼感がある。
デザインはAriaのようなシックなデザインに落ち着いており、黒背景に金の装飾と、まるで蒔絵のような印象を受ける。
ていうか竹-CHUと瓜二つ。

付属イヤーチップはやっぱり「清泉 – Spring Tips」。
特殊な拡散構造により不良な共振を抑制し、ノズル共振による高域線形歪みを大幅に低減することが可能であり、高域の音色をより自然に鳴らせるという。
このイヤーチップ、単体で購入した場合1900円もするので超お得。
相変わらず価格がバグってる。

MOONDROP 菊-JIU の外観

外箱から。
竹-CHUと異なりマグネット開閉型の蓋が採用されている。
ハーマンカーブも記載されているが、比較してみると竹-CHUよりも高音域の出力が強いことがわかる。
全体印象はよりフラットなチューニングが施されていることがわかり、竹-CHUと差別化が行われていることがわかる。

これが「菊-JIU」ちゃんですか…。

あっ可愛い!!なんか出そう!!!

その昔、中国(上海)人の友達に「チャイナドレスって日本じゃあAVでしか見ないけど本土だとどうなの?」と聞いた事があるのだけど、その際に爆笑された挙げ句「中国でもそうです!」と言われ、その場で固い握手を交わしたことを思い出した。
チャイナドレスから始める日中友好。

開けるとこう。
微妙に竹-CHUと異なるレイアウト。

内容物は上記の通り。
本体とポーチ、イヤピとイヤーフック。
ポーチと説明書の封入方法が異なるが、ここも基本は竹-CHUと同じ。

というか、ポーチはロゴも無くコストカット対象となっている。
MOONDROP 蘭-LANと同品質であるが、あっちはロゴがあるのでまだマシ。

イヤピとイヤーフックも同様。
間違いなくSpring Tips。

本体。かっこいい。美しい。
まんま竹-CHU。

端子はType-C。
Androidスマホなら直結でOK。
iPhoneは…知らん。変換端子も無くそのままの使用はできないので注意。
文句はクソ規格を使い続けるAppleへどうぞ。

今回はマイク付き。
ボリューム調整も可能。会話音質は過不足無く。

菊。

シンプルな筐体に見えながらも、意外と出るとこは出て凹むところは凹んでる。
エロい。

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MOONDROP 菊-JIU の良いところ

やっぱり優れたコスパ

竹-CHUと変わらず、高品質な出力が大変に魅力的だ。
Moondropらしい誇張のないとてもバランスの取れた出力傾向は健在であり、価格以上の解像度を感じることができる。
勿論、価格相応な音の伸び悩みや粒感の粗さは感じるものの、許容範囲内。
同価格帯で比べれば、十分に「MOONDROPらしさ」を楽しむ事ができる楽しいイヤホンだ。

竹-CHU同様に音の傾向としての味付けも薄く、万人におすすめできるチューニングとなっているが、本機は竹-CHUよりさらにフラット・マイルドになっている。
竹-CHUよりも低域の出力が抑えられ、反面高域が気持ち強めに出ている印象があり、全体像としてものすごーく平坦に出力される傾向がある。
伴ってメリハリが薄く感じるものであるが、まぁこれも「ほぼ同製品にも関わらず頑張って与えられた個性」と認識すれば何ら違和感を覚えるものでない。

相変わらず女性ボーカルに強く、ポップス全般で楽しく聴けるのは印象的。
以下のような硬質的な音源をバックにした女性ボーカル曲で本機の聞きやすさが目立つものと認識している。

筐体クオリティが高い

重厚で優れた手触りを有する金属筐体、丈夫でしなやかなケーブル、シンプルで印象的なデザイン。
これらは竹-CHUとなんら変わらないものであるが、5000円以下ではやはりずば抜けている。
いやー改めてすごいなって。

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MOONDROP 菊-JIU の残念なところ

竹-CHUより拡張性が低い

さて、全体としては当然の如く「ほぼ竹-CHU」という評価内容であるが、上記でも少し触れたように本機は竹-CHUよりとても平坦な出力傾向であると感じる。
これは本機のチューニングが故、ということでもなく、偏にType-C接続によるものではなかろうか。

USB出力が可能なアンプがあれば話は別だが、大凡そのような製品は多く出回っておらず大半はオーディオジャックを対象としたものだ。
となると本機の使用環境はスマホ直挿しでの使用が前提となり、その間に”かませるもの”は無いということになる。
伴ってアンプなども挟めず、音圧や解像度の向上ができずそのままの音で聴くことになる。

そうなると当然の如く、より平坦により低解像度で、という環境下での使用を余儀なくされる。
リケーブルもできなければアンプも介せない。
カジュアルな使用環境を大前提としているために拡張性が皆無なのだ。
これが良いか悪いかは利用者によるものではあると思うが、筆者的には「まだ色々楽しむ余地のある竹-CHUで良いんじゃねえの」という気持ちになる。

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MOONDROP 菊-JIU の総評

竹-CHUよりも更にお手軽に音楽を楽しむことを目的としたイヤホン。
オーディオジャックがあるのであれば、本機を選ぶ必要性は無いかも。

最近のスマホはオーディオジャックを搭載しないモデルが増えてきた。
その為このようなモデルが出てくることに違和感は無いが、そもそもMOONDROPを選ぶような連中ってそんなカジュアルな使い方する奴らじゃなくね?と思わなくもない。
「より受け口を広げたい」ということでこのような製品を出したのならまだ解らなくも無いが、だったら美少女パッケージはどうなんよ、とTruthear x Crinacle ZERO と同様の疑問が湧く。

でも菊ちゃんは可愛いから…
正直使い辛くても、音質が既存製品に劣るにせよ、可愛いは正義。
筆者の美少女イヤホン美術館に殿堂入りさせて愛でていこうと思う。

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