【ゼンハイザー CX 400BT レビュー】音質に特化したとても優れたイヤホン。だがしかし、TWSの気軽さを感じない。

3.5
記事内に広告が含まれています。

実は購入から1ヶ月以上使ってたゼンハイザーの「CX 400BT」についてレビューしていこうと思う。

天下のゼンハイザー様のイヤホンだ、さぞやバランスに優れた最高のイヤホンだろう。
と思いきや、蓋を開けてみれば残念ながらツッコミどころのある製品であった。

本記事ではそれら個性に触れつつ本機の魅力を紹介していきたいと思う。

スポンサーリンク

CX 400BT の基本データ

ゼンハイザーについて

超大手且つ老舗のオーディオブランド。
ドイツの音響機器メーカーでマイクとかヘッドフォンとか作りまくって75年以上。
大体の撮影現場や録音現場に行くと絶対見かけるぐらいのプロ御用達製品を排出している。

ゼンハイザーは、『ゼンハイザーの音』を一番に製品作りを行うポリシーがあり、ここのブランドにしか無い味を追求しているという。まさに職人、匠の所業ではないか。
14歳という多感な時期のねこおいしい少年は、迂闊にも同社製品に触れてしまったが故にオーディオ沼に堕とされた。
ゼンハイザーが無ければ、このブログは存在しない。おお、何たる罪深さか。

優れた商品を排出する中で、大罪も生み出している会社、それがゼンハイザーだ。

CX 400BT について

上記記事でも紹介している「MOMENTUM True Wireless 2」とほぼ同じ性能を持ったイヤホンだ。
違いはノイズキャンセリング機能(ANC)と、外音取り込み機能、防水機能を削っただけ。

それだけの差で半分も値段が違う。なんか色々おかしい。
自分のようにノイズキャンセリング何だか良く解らないマンはCX 400BTでいいじゃんってなる。
比較スペック表は以下の通り。

CX 400BTMOMENTUM True Wireless2
Bluetooth規格5.15.1
ドライバー7㎜ドライバー(DD)7㎜ドライバー(DD)
SoCQualcomm製
(非公開)
Qualcomm製
(非公開)
対応コーデックAAC、SBC、aptXAAC、SBC、aptX
操作方法タッチタッチ
防水等級無しIPX4
連続再生時間最大7時間最大7時間
ケース込み使用時間最大20時間最大28時間
充電端子Type-CType-C
その他2マイクビームフォーミング2マイクビームフォーミング
ANC
外音取り込み機能
値段¥13,500¥34,000

ケース込みの最大使用時間に差があるが、大したものではない。
注目スべきはこの値段差だ。ありえないコストパフォーマンスを誇っている。

CX 400BT の外観

外箱。高級感は無い。
この点を考えるとEarFun Air Proっていい出来してたなって。

【EarFun Air Pro レビュー】これは…テレワーク専用端末じゃな?ガジェ欲を満たしてくれるユニークなTWS。
Amazonで衝動買いした謎のTWS。 なんの前情報も調べず、レビューも読まず、なんか安くなってたという理由だけで購入してみた。 本機は定価7,999円という値段設定なのだが、購入当時はAmazonにて紆余曲折の結果4,000円ポッキリで手...

箱の内側は緩衝材としてウレタンが張ってあった。
細かい気配りがあってヨシ。

引き出すとこんな感じ。
この点でもEarFun Air Proのほうがしっかりしてたなぁという印象。

なんだこの光沢は。
すごくエッチだと思う(真顔

説明書を引き出してみる。
多国で発売しているが故に、IKEAの商品みたいな超多言語で記載が行われていた。
もちろん日本語もある。まぁ読まないけど。

オプションはケーブルとイヤピ。
凄くシンプル。まぁ使わないけど。

ケースを引っ張り出してみる。
すごくエッチなフォルムをしていると思わないか?
自分はとても思う。

裏側はType-C端子とバッテリーインジケータランプ、バッテリー確認ボタン。
このボタンを押すことでランプが点灯し、点灯パターンによって残量を把握することが可能。
まぁ使わないけど。

とても美しいケース。
手触りも良く、蓋のスプリングもしっかりとしており、品質の高さがまろびでている。

本体とケースはネオジムマグネットのような強力な磁石で固定されている。
しっかりと張り付くため、ケースからの脱着操作ですら気持ちが良い。

ご本尊様。

つや消しマット加工がされたプラスチック筐体。
タッチセンサー部分は何故か鏡面加工がされたプラスチックで覆われている。

この組み合わせはぶっちゃけ安っぽい。
上位機種であるMOMENTUM True Wireless 2ではタッチ部分がアルミ加工されているので、ここまでの安っぽさは感じない。

他の1万円クラスのTWSと比べると、どうにも安っぽい感触を覚える。
筐体としてのデザインも面白みは無く、安物中華端末と言われても信じてしまいそう。

イヤホン単体は6.2g、ケースは36.4g、コミコミで49.1gと測定された。
小さいうえに凄い軽い。
まぁバッテリーを大して積んでないからだろうけども、このコンパクトさはTWSとしてとても優秀と言えるだろう。

スポンサーリンク

CX 400BT の良いところ

音質は最高レベル

そこらへんの有線イヤホンを超えるレベルで音がとても良い。
少なくとも2万円を超えないと、ここらへんの音質は出せないんじゃないかな。

ゼンハイザー得意の低音は圧巻の一言。
楽器の振動まで細かく出力し、響かせてくれる。
ウッドベースなどのアコースティックはとても心地がよく、TWSとは思えない心地よさを味わうことができる。

中音域、高音域もバランスよく出力することが可能。
サ行の刺さりもなく女性ボーカルもつつがなく再生してくれる。

奥行きや臨場感も申し分は無く、そこらへんの多ドラTWSに比べても遜色がない
1万円程度の多ドラ中華TWSの存在意義が疑われる商品といえる。
事実、本機と出会ってから中華TWSを探す意力が失われてしまった。。

ガジェオタ泣かしの高音質、是非味わっていただきたい。

アプリのカスタマイズが楽しい

アプリのカスタマイズが優秀。
ユーザーごとに自分の好きに設定することができる。
本機にはANCや外音取り込み機能が無い分、より柔軟な設定を付与することができる。

ファームウェアの更新などもこのアプリから可能。
色々と便利だけどダークモードUI使用時には注意。
以下のようにUIが潰れてしまい、とても見にくくなってしまうので、アプリ限定で解除することをお勧めする。

自分は左右どちらか単体での使用をすることが多い為、左右で同じ設定にすることにしている。
が、残念なことに本機ではこの設定の良さを活かすことができなかった。
理由は後述する。

タッチがわかりやすい

タッチセンサーのTWSというのは、基本的にタッチ音が無音だ。
そのためタッチセンサーが反応していたとしても、曲が変わったり巻き戻しができたりと明確な違いが発生しないと気づく事ができない。

だがしかし、CX 400BTはタッチ音が鳴る。
しかもダブルタップ、トリプルタップなどのタッチ数によって音が変化する。
コレによって、いま本機がどのような操作を受け付けたかを聴覚で確認することが可能となる。

とても便利でわかりやすく素晴らしい。
物理キーであればクリック感でわかるところを、別の感覚で補うとは、中々粋じゃないか。
全てのタッチセンサーTWSに標準搭載して欲しいぐらいだ。

スポンサーリンク

CX 400BT の残念なところ

左単体で使えない

本機は何故か左単体で使用することができない。
右機をケースにしまうと左の接続が切断されてしまう。

右単体での使用は可能であるため、右が親となり左機に伝送しているのだろうが、最近のTWSでこの仕様は古すぎるのではなかろうか。
TWSは柔軟性がウリだと個人的には思っているので、この仕様はハッキリいってTWSとしてあり得ないレベルで残念だと思っている。

故に、せっかく左右でタッチ操作を同一にしたとて活きる場面が発生することはなく。
左右揃って使用することを前提としたタッチ操作のカスタマイズを行う必要があるのだ。

接続が遅い

ケースを開けて取り出して、耳に装着して3秒後ぐらいにスマホにつながる。
遅い。遅すぎる。

我がメイン機のNUARL N6 Proなんてケースを開けた瞬間にペアリングしに行こうとする。
中華TWSだって耳に入れると同時にペアリングは終わっている。

対して、本機は耳に装着してからも暫くスマホを探し続けている。
よって、速やかな音楽再生を行うことができないのだ。

【NUARL N6 Pro レビュー】個人的にTWSの最高傑作
1/31:1年ぶりに全体的な記事更新を行った。リライトとかそんなレベルじゃないぐらいに全体的に書き直した。 というのも、この1年で様々なTWSを使用してきたけども、本機を超えるTWSに終ぞ出会うことができなかったからだ。 最近では発売から時...

持ちにくい・取り出しにくい

上述したとおり、CX 400BTの筐体はつや消しマット加工がされたプラスチック筐体となっている。
これがとても滑りやすく、持ちにくい。

ケースの磁石がとてもしっかりとしているのはいいことではあるが、それが仇となりイヤホン本体を取り出す際に滑ってしまい、ケースから滑落することが稀によくある。
乾燥肌の人はなおさらだろう。とかく、このつや消しマット加工+強力な磁石の相性がとても悪い。

外での脱着にはとても気を使う必要がある。
想定以上に指先に力を入れる必要があるため、中々に気を使うなという印象を受けた。

人混みに弱い

極めつけはこれ。人混みに入ると途切れてしまう。
頻繁に途切れる、ということはないが、手持ちのTWSでは圧倒的に途切れやすい。

しかも無音ならまだしも、たまにノイズが入ってしまう。
うーん、やはりゼンハイザーは無線が弱い…。

スポンサーリンク

CX 400BT の総評

纏めると、以下の通り。

・有線もびっくりな高音質
・TWSの完成形のような操作感
・今どきのTWSではあり得ない単体使用に非対応
・持ちにくい、取り出しにくい、安っぽい筐体
・ペアリングが遅い
・結構途切れる

ということで本機は音質特化も過ぎるという評価を下した。
バッテリーも個人的には持たないなぁという印象もあり、とかくTWSとしての柔軟性が無い。

音質は本当に良い。
コレが手元に来てしまってからというもの他社TWSを探す気が失せるぐらいに素晴らしい品質ではある。
だがしかし、最近ではやはり「TWSとしては完璧ではない」という本当の姿を見出してきており、徐々にモチベーションが回復しつつある。

ということで自分の最強TWSはNUARL N6 Pro!依然変わりなくッ!

ゼンハイザー様の次回商品に期待したいところだ。

10/6
新製品レビューした。

【ゼンハイザー CX Plus True Wireless レビュー】個人的にTWSの最高傑作。これだけ買っておけば良い。
理想にとても近いTWSについに出会えた。この「ゼンハイザー CX Plus True Wireless」こそ、TWSの最高傑作だ。 なんか別の製品で同じようなタイトルの記事を一年ぐらい前に書いた気がするけど、気にしてはいけない。 無いです。...
タイトルとURLをコピーしました