【Cleer ARC2 レビュー】最高の音質と装着感。でも管理ソフトに難あり。

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2023年11月頃に購入した製品を今更ながらにレビューしていこうと思う。
遅れた理由については以下参照。

最近高評価ガジェット頻発しているのでこの流れで本機も紹介しちゃおう。
ということで満を持してCleer ARC2 をレビューしていく。

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Cleer ARC2 の基本データ

Cleer について

Cleerは、2012年にアメリカ南カリフォルニアのサンディエゴで設立されたオーディオメーカーだ。
創業者パトリック・ファンは、SONY(US)で長年オーディオ製品に関するキャリアを積んだ後にCleerを創業しているとのこと。
音質チューニングやプロダクトデザインに多くの日本人が携わっている様子で、日本人の感性にあった”ものづくり”が特長らしい。
“日本人の感性”とは…?おいら日本人だけどよくわからないよ。

日本国内ではあまり商品展開はされておらず、本機を含めて4製品程度しかラインナップされていない。
本家HPを確認すると、イヤホンの他ヘッドフォンやスマートスピーカー等も存在している模様。
今後の日本での活躍が期待できる。

Cleer ARC2 について

Cleer ARC2とはオープンイヤー型TWSだ。
耳穴に直に装着するものではなく、スピーカーそのものを耳介に乗せる形で装着するイヤホンであり、周囲の音をシャットアウトすることなく音楽を楽しめるというタイプのイヤホンとなる。
装着したまま環境音を取り込む事ができるため、装着・音楽再生したまま人と会話ができるイヤホン、所謂「ながら聴きイヤホン」の筆頭になる。
最近なぜだかとても流行っているジャンルであり、こぞって数多の企業が力を入れている様子。

2022年に発売された、前作Cleer ARCをより先鋭化したのが本機となる。
16.2mmの超・大口径ドライバー、デュアルサイド・チャンバー構造、独自のDBE(Dynamic Bass Enhancement)テクノロジー、周囲への音漏れを可能な限り抑制するダイレクトサウンド構造を採用している。
Qualcomm製最新SoC「QCC3071」を搭載。
SBC、AAC、aptXのほか、aptX Lossless、aptX Adaptiveに対応しており、最高24bit/96kHz且つ低遅延の「Snapdragon sound」にも対応している。
汗や水濡れを気にせず、水洗いして使える防水設計「IPX5」にも対応。
もちろんマルチポイント接続にだって対応している。
なるほど隙の無い構成だ。

Cleer ARC2 の外見

まずは外箱の裏表。
シンプルな印象であり、なんかこう、万超えのソレは無い。

内箱は引き出すタイプ。
内箱デザインもシンプル。

開けるとこんな感じ。
本機(ケース)がドーンと登場。

付属品はこの通り。
オープンイヤーのため替えのイヤピ等はなく、ケーブルと説明書が付属。
シリカゲルもおまけされている。

オープンイヤー型のためケースは手のひらサイズにでかい。
しかして薄く軽いので持ち運びには苦労しない。
でもちょっと開けにくい。

ケース自体は布地のような加工が施されており手触りは良好。
一方で滑りやすく持ちにくいという印象も。

ケース背面には充電用のType-Cが備わっている。
高速充電にも対応している模様。

パカっと。
中央ボタンはリセットやマルチペアリング等ができるファンクションキー。
イヤホン自体はマグネットで固着されている。

デザインは至ってシンプル。
耳介に乗せ、耳穴に挟むという感じ。
耳穴にちょうどサウンドホールが来る設計となっている。

マイク穴らしきものが”つる”部分ではなく、側面にしか確認できない。
上部にも網目状のホールが確認できるがベントと思われる。

イヤホン自体は12.4g、ケース込みだと125.1gを記録。
通常のTWSだとかなり重い部類に感じるが、再三伝えるがこれは耳介に引っ掛けるオープンイヤーTWSであり、ぶっちゃけピアス以下の重さなのでストレスをほぼ感じる物では無い。

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Cleer ARC2 の良いところ

音質・接続が大変によろしい

まずは音質に驚き。
オープンイヤー型とは思えない優れたバランス感と解像度で楽曲を奏でてくれる。
引き締まった低音、過不足の無いボーカル、耳に刺さらずかと言って不足しない高音、オールラウンドに文句がない。
粒立ちが良く音場のはっきりとしたメリハリの良さで、窮屈感や閉塞感をまるで感じさせることの無い彩りは大変に心地よい。
言ってしまえば、この体験は開放型ヘッドフォンのそれ。
それが耳にかけるタイプ且つ無線で味わえるのだから、かなりの新体験と言わざるを得ない。

楽曲以外の再生も極めて優秀で、動画鑑賞や音声作品においても本機はその魅力を余すことなく表現することができる。
特に男性の朗読作品との相性は良いと感じており、低音の響きや振動の再現性が空気を通じて伝わるのでインナーイヤータイプに比べて”瑞々しさ”すら感じるものである。

またSnapdragon sound(aptX Adaptive)の恩恵も極めて高く、音質の劣化がほぼない状況で可変的に転送速度を変更してくれるため、駅前やモールなどでの接続もかなり安定している。
動画の視聴に至ってもリップシンクに違和感を感じることはなく、且つ前述した空間再現の音質の良さも相まって高品質な体験が可能となる。

うーんパーフェクト!パーフェクトです!

装着感がよろしい

筆者は本機を日常的に利用している。
多いときは一日8時間以上装着することもある。
しかも8時間装着してもバッテリー残量は40%ぐらいというタフさも素晴らしい。

装着に伴う痛みも無いし違和感を感じることもない。
頭を振ろうが逆立ちしようが落ちる様子も無い。
勿論外部の音も全て聞こえるので、装着した状態での日常会話も全然余裕。
着信があったら本機で即対応することも可能であるため、本機を装着しない理由が無い。
本当に一日中装着して過ごすことが可能なデバイスと言えるだろう。

なお、本機はクリップタイプであり”つる”部分とドライバ部分で耳を挟む形となる形状が故に、合わない人には絶対に合わないという致命的な形状をしている。
筆者環境下においてはそれに該当することはなかったので問題は無いが、心配な人は試聴時に1時間ぐらい装着したままで過ごすことをオススメする。
そんな試聴環境があるのかについては、筆者の知るところではない。

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Cleer ARC2 の残念なところ

無い。
…というつもりだったのだけど、5ヶ月も装着しっぱなしだと色々気付きがあるわけで。

管理アプリが弱々

本機は一応スマホアプリが用意されている。
が、これの完成度が極めて低い。更新も遅く、執筆時点で去年11月から動きがない。

まずはじめに、アプリを導入する意味がほぼない。
上記画像を見て分かる通り、カスタマイズ項目が大変貧相。
いちおうイコライザーもあるが、プリセットは効果が微弱であり別段楽しめるものでもない。

続いて、機種依存性があるということ。
Xiaomi 13・Pixel 6/7では動作したが、motorola razr 40では全く動作しなかった。
タッチ操作もメディア操作もまるで反応せず、本アプリを導入することで本機が使用ができなくなるというレベル。

プレイストア評価も納得の「星2.2」。
ハードウェアのポテンシャルの高さに対し、ソフトウェアが足を引っ張りすぎている印象がある。
マジで早急に対処したほうが良いと思う。

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Cleer ARC2 の総評

最高の音質と装着感。でも管理ソフトがゴミすぎる。
コレに尽きる。

当初は「星5でべた褒めサイコー!」っていう記事になる予定だったのだけど、半年近く使用し続けてしまったが故に良くないところも見えてきてしまったわけで。
製品自体は文句の付け所の無い素晴らしい性能を有しているのに対し、管理ソフトがこれでは相対評価がだだ下がり。
今後のソフトアップデートに期待せざるを得ない。

とはいえ、Link◯udsのような酷い装着感も感じず、Ola◯anceのようなホワイトノイズまみれでもなく、骨伝導イヤホンのような音の偏りもなく、音質・装着感共にトップレベルであるのは間違い無いと、自信を持って言える。
筆者的にオープンイヤーTWSの最高峰ではないか、と感じている。
とてもオススメ。

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