【VOLTME Revo 30 Duo レビュー】単ポート最大出力30Wが可能な高速充電器。ただし罠がある。

4.0
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まず最初に、本記事はメーカー様(VOLTME社)より商品を提供頂いた上での記事となる。
提供品だろうがなんだろうが正直に書き記すスタイルは変えるつもりは無いので、偏見無しに一読いただきたい。(テンプレ)

最近低価格化が激しい窒化ガリウム(GaN)充電器界隈であるが、そこで名乗りを上げている勢力の一部が本記事で扱うVOLTMEである。
その実力や如何に。
ということで今回はVOLTME Revo 30 Duoをレビューしていく。

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VOLTME Revo 30 Duo の基本データ

VOLTME とは 

VOTME(Voltnex Innovations Technology Co., Ltd)は、おそらく中国深センに拠点を置く重電機メーカーである。

急速充電器、充電ケーブル、モバイルバッテリー、カーチャージャー、ポータブル電源など、充電に関する製品を多く展開しており、実は20年以上の実績を持つ企業なのだとか。
黒とオレンジという筆者好みの配色をイメージカラーに携え、会社ロゴは勿論のこと、ケーブルを除くほぼ全ての商品にその要素が含まれているのがポイント。
国内ではまだ8製品しか展開されていないが、海外向けだと結構な数のラインナップがある様子。

VOLTME (ボルトミー) Japan公式サイト
充電分野で20年以上の実績を持つ大手製造元で、同時に複数の有名なメーカーに製品を提供します。 「技術革新を推進し、お客様により楽しく、より快適で、より創意工夫にあふれた製品・サービスを提供する」ということを目指して、独自ブランド「VOLTM...

VOLTME Revo 30 Duo について

VOLTME Revo 30 Duoは、PD対応の2ポート充電器だ。
Type-Cポートを2つ、MAX30Wの出力を可能としている。

本製品の売りとして、独自技術である「V-Dynamic」がある。
独自技術「V-Dynamic」は、効率的な充電が可能であり過電圧保護やショート防止、温度管理などの安全機能とのこと。
一般的な充電器に比べて、20倍の応答スピード、3倍軽量化、40%省エネ、3倍高電力密度化、3倍高速充電を可能としているという。
また、複数ポートへの充電の最適配分と更なる安全性も実現しているとし、これらをひっくるめての総称として「V-Dynamic」と名乗るらしい。
しかしながら、ここでいう「一般的な充電器」の定義が不明瞭なので、何とどう比較してどうすごいのかというのがイマイチわかりにくい。

一般的な30W出力の充電器に比べ約63%小さなコンパクトサイズを実現、コンセント干渉のストレスがなく折り畳みプラグ搭載で持ち運びに便利な急速充電器、という謳い文句で本製品は展開されている。
が、これもまた一体何を基準に「一般的な30W出力の充電器」を定義しているのかが不明であるため、そもそも前提になっていない。
盛り上がってきたな。

我が家では出自不明な、なんともよくわからないPD充電器がメイン環境を張っている状況。
こいつといい勝負を繰り広げてくれそうだ。デュエルスタンバイ!

VOLTME Revo 30 Duo の外観

まずは外箱。
凹凸がありラメもある。意外と気合の入ったパッケージで印象は良い。

中身。
本体と説明書。

わかりにくいが、本体にもパッケージ同様のデザインの凹凸がある。
ワンポイントとしてかっこいい。

プラグ部分は折りたたみ式。

USB口は2つ、どちらもType-C。
オレンジの端子が良いアクセント。

通電するとしばらく中央が発光する。
シンプルで味気ないとも捉えられる反面、BLAMEのようなサイバーパンクみのあるデザインでかっこよさを感じる。
個人的には好き。

体重測定。53.2gをマーク。
この小ささと軽さはいいね。

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VOLTME Revo 30 Duo の良いところ

軽い、小さい、早い

しっかりと高出力をマーク。
画像は20W出力だけどしっかりとMAX30Wを計測確認している。

上述した筆者環境に居座る「なんともよくわからないPD充電器」の半分の重量で、その体重通りの出力を出せている様は、なんともに健気で逞しい。

30W以上の入力を必要とする端末はそんなに多くなく、大体のPD対応PCやスマホは概ね18Wが基準となっている。
ハイスペックになると60W~100W入電が基礎レベルになってくるが、そんなプロ・オタク向けの代物を使用していない大多数のカジュアルユーザにとっては丁度よい塩梅の出力といえるだろう。
この小ささと軽さと出力の強さは、気軽に持ち運べる相棒になり得る要素があると感じた。

ただし、接続ケーブルも30Wに対応しているものが必要になるので注意。
筆者は100Wの高出力に対応し絡みにくく、そんでもって何故かいつも安い以下製品を使用している。

全然熱くならない・ノイズも発生しない

最近のPD対応機は凄いなぁ。
コイル鳴きや発熱などが一切無く、普通の充電器のように対応してくれる。
30Wで粛々と対応してくれる関係上、熱くなる以前に端末が満充電になっている、という状況も考えられるが、それはそれで考えられた設計といえるだろう。

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VOLTME Revo 30 Duo の残念なところ

2ポート同時に使用すると話は別

さて、ここまでポジティブな話をしてきた本製品であるが、2ポートを同時に使用することによって何もかもが変わってくる。

まず、2ポートを使用することで30Wの出力ができなくなる。
何を言っているのか…わからねーと思うが…おれも…何をされたのか…わからなかった…。
そんな画像は以下となる。

片側の出力が一気に6W~8Wまで下がる。
この時、もう片側も同様の数値を計測し、合計15W程度となる。

なんともよくわからないPD充電器の場合は、各ポートに刺される数に応じて出力数を調整し、総出力65Wをどうにかキープする動きが出来ていた。
しかして本機は2ポート使用時には、本来の半分のスペックで動作するのである。

片側がType-C、片側はType-Aという構成ならまだわかる。
出力数がそもそも異なるので低い方に合わせるという動きになるのは納得ができる。
だがしかし、本機は両方共にType-Cである。
せめて片側最低10Wの出力の調整は出来なかったのか。
これではPD充電器と評するのは「正直難しい」まであると言えよう。

またこの仕様に伴い、2ポート使用時には本機はアチアチになる。
まぁ当然な話であり、片側8W程度でチマチマ充電されるのだからそらあ時間かかって熱くなるというもの。

なんでこんなことになっているんだ、壊れているのか。
そう思うのも当然だ。試しに説明書を読んでみると…。

説明書に書いてあったわ。
そうかぁ仕様かぁ。そうかぁ…。

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VOLTME Revo 30 Duo の総評

本機は片側1ポートのみで使用するものと考えるべし。
2ポート使用はあくまで緊急時のみ。

正直言って、これは罠でしょう。
2ポート利用時に30W出力出来ないのは…うーん。
これだったら競合他社のAnker 711 Chargerと変わりがない。

まぁそれより安くてかっこよくて、緊急時には性能半減するけど2ポート充電もできるよという強みがあるから差別化は出来ているのか。
…いや改めて考えれば結構強い個性か。これは正解なのか?

ともかく1ポート使用時においてはなんも過不足無く使える良い製品ですよという話。
この軽さと速度は、環境に刺されば結構役に立つかも?

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