【Trifo Ollie レビュー】ツッコミどころ満載のロボット掃除機。普通に使えるけど何か変。

2.5
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まず最初に、本記事はメーカー様(Trifo社)より商品を提供頂いた上での記事となる。
提供品だろうがなんだろうが正直に書き記すスタイルは変えるつもりは無いので、偏見無しに一読いただきたい。

さて、我が家にはすでに先住民たるRoborock S55くんが居座っている。
ゴミ吸引+雑巾による水拭きを一括で行ってくれるロボット掃除機であり、LDSセンサーも搭載しAIも優秀で非常に頼もしい相棒だ。
壊れても修理しながら長く愛用し続けている。

そんなマシンが現役であることを知ってか知らずか、そして我が家に猫様がいることを知ってか知らずか、今回Trifo社様よりロボット掃除機をご提供頂いた。
まぁこれが中々に面白い製品だったので、包み隠さず記していきたい所存。

ということで今回はTrifo Ollieをレビューしていく。

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Trifo Ollie の基本データ

Trifo について

Trifoは、2016年に創業された中国の会社である。
手頃な価格でよりよい生活を提供することをモットーにしている企業の模様。
名前が安定しておらず、「Trifollie」なんて名乗っていることもある。

Bitly

2022年8月現在、3種ラインナップがあり、どれも4万円程度で購入できる安価なモデルとなっている。
しかしながらスペック表としては妥協はなく、他社では6万円以上するであろう機能を備えているところに注目。
若手ながらも意欲的な企業といえるだろう。

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Trifo Ollie について

Trifo Ollieはペットが居る家庭に特化したロボット掃除機だ。
動物の毛や散らばったペットフード、あるいは転がったペットの汚物がある家を想定した掃除環境を対象としているユニークな製品である。

ありそうでなかった「ペットがいる家庭」にフォーカスしたロボット掃除機とは中々に面白い。
筆者環境でも猫を飼育しているが、抜け毛が大量に発生するし餌も撒き散らされたりする。
その対策としてロボット掃除機を導入しており、その効果たるや絶大と言っても過言ではない。
故に、こういった製品が出てくるのも必然といえるだろう。

基本的な吸引機能はもちろんのこと、室内マッピングを利用した効率的な掃除パターンの適用、モップを装着した水拭き機能、ペットの様子を確認できる監視カメラ機能を搭載しているという充実ぶり。
更には猫じゃらし機能なるおもしろ機能も備えている模様。
その機能性については後述していくが、スペック値としては中々に魅力的だといえる。

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Trifo Ollie の外観

まずは外観。
ペット家庭をターゲットにしていることがひと目で分かるデザインをしている。

開けると説明書がドーン。

それを取ると本体登場。
箱や本体のデザインは統一感がありファーストインプレッションは上々。

中身を取り出してみる。
ブラックとゴールド、ポイントにグリーンを採用したデザインであり、安価さは感じない。

水拭きモップも付属。
装着すれば水拭きも可能。

通常のロボット掃除機に採用されているブラシタイプ(上)と、ペットの毛や髪の毛などの絡まりを考慮した独自の吸引ノズル(下)に変更が可能。
ブラシタイプは本体が回転する為、長い髪の毛などはブラシを数周して巻き付いてしまう事がある。
故にメンテナンスが面倒ではあるが、このノズルであればそういった心配はなさそうだ。

謎の装置も同梱されていた。
この装置に付属のフラグレンス素材を挿入し、本体に装着することで掃除しながら香りを散布することが可能、という代物。

更に、この装置のスイッチをONにするとレーザーポインターが照射される。
これが射出されながらロボット掃除機が動くことで射出部分が移動、伴って猫がじゃれてくれる…ということを期待したものらしい。
発想が狂ってるすごい。

本体は至って基本的なロボット掃除機。
上蓋を開けることでダストボックスにアクセスが可能。

ウォーターサーバも兼任しているダストボックスは、後述するが極めてゴミ収容量が少ない。
左のインジゲータランプは「Wi-Fi」「Reset」を表示。

背面センサーの配置も基本的なロボット掃除機を踏襲。
ブラシ形状は2層になっており、内側にも短いブラシがついている。

LDSセンサーは内蔵していないが、前面に1080pのカメラとToFカメラ、障害物検知センサー(?)を装備。
恐らくこれで3Dマッピングをしていると思われる。

Trifo アプリについて

最近のロボット掃除機には当たり前となったスマホアプリ。
本機でも当然用意されている。
では早速ダウンロードして起動してみよう。

にほんこく!
別に間違いじゃあないんだけど、インパクト強い。

やれることは上記の通り。
まぁ基本的なことはできるもよう。
安価なモデルなのに「カーペットブースト」や「動体検知」などの機能があるのは注目か。

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Trifo Ollie の良いところ

キビキビと動作し期待通りに掃除してくれる

比較的安価なモデルであるため、基本的な動作面で少し不安があったが杞憂であったようだ。
吸引音は若干大きめでありながらもしっかりと部屋の隅まで掃除してくれた上、カーペットを検知し吸引力を変えるといった機能も申し分なく動作してくれた。

何よりも驚いたのは、その駆動スピード。
今までルンバやRoborockといった大手のロボット掃除機を所持してきたが、それらロボット掃除機とは比較にならないぐらいキビキビと動き回る。
キビキビと言うか、最早カサカサという表現が正しいか、その動くさまは正直キモい。

とはいえ、しっかりと取りこぼしなく掃除出来ているため素直に評価できるポイント。
素早く、申し分なく掃除してくれる、という点では期待以上と言えるだろう。

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Trifo Ollie の微妙なところ

センサーの精度に不安

本機に搭載されているセンサー精度が概ね微妙。
以下、それらに関して記述していく。

対物センサー

対物センサーは比較的問題は無い。
が、初代ルンバ並の勢いで物にぶつかることが稀にある。
直前でストップすることが7割、容赦なく激突してから方向転換することが3割といった印象。
思うに各センサーのカバー範囲が狭いような動きに見えるが、真偽は定かではない。

段差センサー

問題なし。
低い段差や深い段差を適切に見極めて動いている印象を受ける。

動体検知センサー

問題なし。
むしろ敏感なぐらい。

障害物(ウンコ)回避AI

本機にはペットの汚物、綺麗な言葉で言えばウンコを回避できる機能が備わっている。
上述したように本機では前面に2種のカメラとセンサーを備え、それらで進路上にある汚物を事前回避するルートを取ることができるという。
Roborock S6で搭載された機能みたいな感じかな?

Amazonの本商品説明の動画でも確認できるので確認してもらいたい。
本機のウリの一部でもあると思われる重要な機能だといえるだろう。

で、それを検証するのに本物のウンコを使うわけにもいかない。
ということで「見た目も大きさも猫のウンコ」ことSONY LinkBudsにご協力いただこう。

刮目して見よ、これがその検証結果だ。

容赦なく轢殺した。
音声の一部に筆者の吹き出す声が聞こえると思うが、それほど容赦がなかった。
これが本物のウンコだったら…言うまでもない。

ということで、少なくとも見た目も大きさも猫のウンコは避けてくれなかった訳だが、もしかしたら本物のウンコだったら避けてくれるかもしれない。
尤も、偽物のウンコと本物のウンコを見分けるAIがある方が驚きではあるのだが。

Trifo社様より「Ollieは3センチ以上の物体しか認識できない」と解答があった。
おいおい3センチ以上もそそり立つうんこなんてそうないぞ。
故にウンコは避けれないと解釈して良いだろう。
(じゃあAmazonの公式PVは嘘じゃん)

マッピング機能

本機はマッピング機能を搭載しているのだが、それが効率よく機能しているとは思えない。
Roborockのように、前回記憶したマップをもとに掃除する、という動作は行わず、掃除の度にマップを再作成しているだけのように思える。

事実、前回掃除していたはずの部屋を素通りしたり、入ることもせず「掃除を終了します」というアナウンスを上げることを複数確認している。

さらに言えば、Roborockのように掃除軌跡を確認することも出来ないので、どのように本機が動いたかも後からは確認することは出来ない。
言ってしまえば、掃除した部屋をただ表示しているだけに過ぎず、本機能が持ち腐れになっている。

さらにさらに、このマッピング機能自体が本機ではあまり活かされているようには思えないのだ。
その不安な動作が分かる動画が以下となる。

掃除が終わり、充電スタンドに帰還する際の映像なのだが、永遠と同じところを廻っている。
筆者が飽きたため1分程度で撮影を止めているが、この後4分ぐらい同じところに留まり廻り続け、ついには電池切れで力尽きていた。
何のためにマッピングしているのか、と思わざるをえない挙動だ。

Trifo社様より「充電ポストが見つからない場合は、マップを削除してから掃除を再開してほしい」と解答があった。
同様の事象が発生する場合は参考にしてみてほしい。

ダストボックスの容量の小ささ

本機は上述の通り、モップ拭きのためのウォーターサーバも兼任している。
その為ゴミを入れるスペースの容量が極めて小さい。

上記を見てわかる通り、ゴミが中央のみに集約されている。
というか、中央にしかゴミの貯まるスペースがない。

一見フィルターが全面を覆っているためその分の容量が用意されているかと思いきや、そんなことはないのだ。
左右の余分なフィルターは一体何のためにあるのか、甚だ疑問である。

さらにはゴミブラシなども付属していない為、この張り付いたゴミは別の掃除機で吸引したり手で引き剥がしたりするという手間が発生する。
文字通り”へばりついている”為、ダストボックスを開けてゴミ箱にポイということもできない。

容量が少ない上に手動でゴミ掃除しなくてはいけない、という手間は正直面倒くさい。

レーザーポインターの存在意義

本機のウリの一つと思われるレーザーポインターによる猫じゃらし機能。
これ、大分ヤバいと思う。

誰しもが一度は聞いたことがあろう「レーザーポインターは目に当ててはいけない」という言葉。
市販品のレーザーポインターはパワーが抑えられている為、一瞬目に入るぐらいであればそこまでの危険性は無いにせよ、やはり直視する場合には障害が残るレベルでの危険性が伴うことは自明の理だ。
ましてや猫の瞳孔・虹彩・網膜は人間よりも大きく、それら危険性も比例して上昇するというもの。

猫を飼ったことがある人なら誰もが認識しているとは思うが、猫はとても平べったく床に伸びている事がある。
それこそ、ロボット掃除機の高さと同等なぐらいに、だ。

そのような猫が溶けきっている状態の時に、このレーザーポインターを装着したロボット掃除機が、文字通り目の前に現れたらどうなるか。
考えるだけでも恐ろしい。

猫じゃらし機能をつけたい、という意欲はわかるが、異なるアプローチで表現してみては如何だろうか。。

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Trifo Ollie の総評


ということで総評は以下の通り。

  • ロボット掃除機としての基本機能は問題ない
  • センサーに過度な期待をしてはいけない
  • メンテナンスが面倒
  • レーザーポインターいらない

という感じ。
基本的なロボット掃除機としてのみ使う分には問題ない。
そしてレビューする上で大変おもしろい製品だった。

他にも、本体を裏返すと上蓋が全開になり固定してあるはずのダストボックスが落下してくるとか、ACが充電器ではなくケーブルの方にあるためタップがクソデカいとか、音声アシスタントがAlexaしか使用できないとか、色々不満点はあるけどもまぁ些細なこと。
何よりも各種センサー郡がなんとも微妙だったのが惜しい印象。
コンセプトや搭載する機能のチョイスとしては申し分が無いため、これからの性能向上に期待したいところである。

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