【TANCHJIM NEW HANA レビュー】見た目も音質も「映え」重視な”環境依存”イヤホン

4.0
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前から気になっていたイヤホンを入手。
実はTANCHJIM OLAを入手するよりも以前に手元にはあったのだが、「まずはエントリーからでしょ」と開封含めレビューを先延ばしにしていた状態だったりする。

今回は白と金の配色が中心の製品なので、前回の反省を活かして黒背景で撮影する実験も併せて実施していく。
ということで今回はTANCHJIM NEW HANAをレビューしていこうと思う。

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TANCHJIM NEW HANA の基本データ

TANCHJIM について

TANCHJIMは中国(おそらく深セン)を拠点とした、2015年~17年頃に設立されたオーディオブランドだ。
兎にも角にもブランドキャラの浅野てんきちゃんが可愛い。
詳細はTANCHJIM OLAの記事を参照して欲しい。

TANCHJIM NEW HANA について

TANCHJIM NEW HANAは、2021年10月に発売された1DDイヤホンである。
2020年に発売された「HANA」のリニューアル?リメイク?品となる。

TANCHJIMが独自に開発した第3世代DMTの高磁束ドライバーユニットを採用し、超高解像度と帯域幅を表現し、精細さと低音の伸びを両立した高音質イヤホンであるという。
「HSPLC」なる「二次重合高剛性液晶振動板」を搭載しているとのことだが、それに関する説明が何もなく、”名前だけで察しろ感”を強く醸し出しており大変に好印象。
某作中特に説明もない「重力子放射線射出装置」に通じるような、オタクを弄んでやろうという意図が垣間見える。
くやしい…!でも…感じちゃう!

磁器模造エナメル加工筐体で彩られた筐体は大変に質感がよく、また金(ローズゴールド)と白で統一された配色デザインも相まって一つのアクセサリーのような印象を受ける。
女性へのプレゼントでも喜ばれそうなラグジュアリなデザインを有していると言えるだろう。
なお、上記一文に対し筆者は何の責任も負わないものとする。

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TANCHJIM NEW HANA の外観

まずはいつもの通り外箱から。
よくあるちょっと良いイヤホンっぽいデザインであり、高級感もある。

と見せかけて美少女キャラの登場だ!
やったぜ謎のポストカードが付属。期待を裏切らないその姿勢に痺れる憧れる。

これがNEW HANAちゃん…いや、浅野てんきちゃんですか。
相変わらず金の匂いがする女だ。

内箱はこんな感じ。

開けるとこんな感じ。
内蓋には説明書が封入されている。

内箱を取るとこんな感じ。
デザインが統一されているためここまでのアンボックス体験は大変心地が良い。

内蓋の内容物。
イヤピと説明書とシリアルシール?

そして隙を生じぬ二段構えのポストカード(小)。
こっちはすっごいオマケ感のある芋娘に描かれている。
手を抜くならさぁ!SHIROIちゃんぐらいユニークにやってくれよ!!

内箱中身下段の箱にはケースが付属。

質感もデザインも大変に良い。
イヤホンケースではなくアクセサリや化粧品ケースとしても使用できそうな印象。

付属ケーブルもキラッキラ。
配線は金と白のスパイラルで構築されており、また金属部分も統一されたデザインとなっていることから全体のバランス感は大変に好印象。
付属ケーブルだけでファッショナブルに扱う事が可能。

本体。
保護フィルムが貼ってある。
剥がしたくないけどしょうがない。

カッコよくもあり、かわいくもあり、美しくもある。
いやぁ、これは所有感満たされますわ。

ホルンを彷彿とさせる金管楽器めいたデザインと色合いはとても美しい。
まぁよく見れば「そういう加工」であり金属感は無いものであるが、パッと見の印象は良い。

重さは9.7gを計測。
持った印象はMOONDROP 蘭-LANとさほど変わらない印象。

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TANCHJIM NEW HANA の良いところ

明るく太く、元気な音

「音楽を楽しむこと」に全振りしたような、明るく力強い音が面白い。
KBEAR Auroraほどとまでは言わないが、傾向は似たものであり本ブログで言う所謂「陽キャの音」。
フラット?ニュートラル?と思わせながらもドッカン感がある。

高音域から低音域までバランスよく出力されてはいるのだが、低音域の太さとドラムのアタック感が強く引き出されている為、そのような印象をうけるのだろうなぁと感じている。
このチューニングは正直言ってポップスではハズレの出にくい傾向であるため、どんなポップスを聴いても素材の味をより色濃くより面白く聴かせてくれるものとなる。
所謂「映え」という表現が適切か、既存の曲をより楽しく聴かせることに成功している。

上記の通り本機の特色は陽キャサウンドであるため、比較的低音域強めの音楽で良さを発揮する。
本機で聞くTeddyLoid&Giga、或いはKPOPなどは大変に相性が良い。

優れたデザインと満たされる所有感

アンボックス然り、イヤホンからケーブルを含めた本機のトータルデザイン然り、大変にパーフェクトなデザイン。
個人的には、同じくトータルデザインの優れたMOONDOROP製品よりも良いのではと感じている。
所有欲をとても満たしてくれる。

ケースも筐体デザインに合わせた配色であり、それでいながらやらしさの無い上品さがあるため上述したようにイヤホン以外にも使用できそうな品質がある。
色合いも相まってどんな服装にも併せてコーデできそうでもあるため、ワンポイントのアクセとしても利用ができそう。
うーんオシャだ。

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TANCHJIM NEW HANA の残念なところ

解像度は低い、というか丸い

解像度は低め、というかアタック感が強すぎるせいで中高音域が丸く聴こえがち。
音の伸びも悪くはなく広域の出力も不足はない、が、低域のアタック感が「どすん」とくるので他がかなり食われている印象を受ける。
もう少し低域の主張というか、アタック感を弱めにしても良かったのでは?と思わなくもない力強さを感じる。

まぁメリハリをつけたほうが個性的でもあり面白さも生まれるので、この音系統は理解できるものであるが、この価格帯でソレやっちゃう?と疑問に思わなくもない。
こういう極端なことは低価格帯でやるからこそ魅力があり注目が生まれるものであると思うのだが、わざわざ2万円クラスで、しかもこの筐体美を有してまでやる必要はあったのだろうか。
よりクリアでニュートラルな、それこそより解像度を高めたTANCHJIM OLAの上位機種で良かったのでは?と夢想してしまわなくもない。
(OLAは2022年発売なので無茶な話ではあるのだが)

何れにせよ、その様相からは似つかわしくもない大変に誇張気味な陽キャサウンドが奏でられることに違和感を感じざるを得ない。
いや、この見た目だからこそ、なのだろうか?

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TANCHJIM NEW HANA の総評

見た目も音質も「映え」な優秀なイヤホン。
ということにしておこう。
音の傾向はもう少しマイルドというか、上品にして欲しいところではある。

アンボックス体験から付属オプション、ケーブル・ケース・筐体のデザインはパーフェクト。
ただ音がちょいとソレに見合ってないというか、だいぶ安めなチューニングではあるのが気になった。
とは言え上述したようにポップスであればこのチューニングは大変に面白くリスニングできるものであるため、必ずしもマイナス点にはならないものであろう。

聴く曲によっては、もしかしたらかなりの爆発力を有するかもしれない。
そんな環境依存なイヤホンだと感じた。

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