【SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS レビュー】コスパに優れたオープンイヤーTWS。性能も音質も妥協なし。

4.5
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まず最初に、本記事はメーカー様(SOUNDPEATS社)より商品を提供頂いた上での記事となる。
提供品だろうがなんだろうが正直に書き記すスタイルは変えるつもりは無いので、偏見無しに一読いただきたい。(テンプレ)

筆者はSOUNDPEATS製品との付き合いが長く、本ブログで紹介している・いない物も含めて実は6製品ほど使用してきた。
安くてそれなりに良い音を出してくれるコスパの良さが大変魅力的であり、年々着実な技術進化が確認できる信頼のあるブランドと認識している。

で、この度そんなSOUNDPEATS社様からSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSをご提供頂けた。
本ブログは「筆者の贔屓ブランドでも容赦の無い評価を下す」をモットーとしているので、頑張ってレビューしていこうと思う。

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SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS の基本データ

SOUNDPEATS について

SOUNDPEATSは2010年に中国深センにて設立されたオーディオデバイスメーカだ。
価格と音質のバランスに優れたラインナップが行われながらも、新しい技術や挑戦的な機構を精力的に取り込んでいく”面白さ”もある製品展開が魅力的だ。

まだ多ドラTWSが普及していない時代に、高音・低音をそれぞれ担当する二基のDDを積んでしまったモデルを出したり、5000円程度で当時最先端だったaptX Adaptiveコーデックを搭載したモデルを出してしまったり、と中々に逞しい事をしていたのを筆者は知っている。
それでいてどれも品質が確かなのだから驚きだ。

ともかく、SOUNDPEATSは確かな性能とコスパに優れた製品を排出している企業であるという事。
公式HPは以下を参照。

SOUNDPEATS | イヤホン専門ブランドとして約14年、上質な音とコスパの良さを追い続けてきた「サウンドピーツ」
SOUNDPEATS(サウンドピーツ)は「Sound for Urban Sports」をブランドコンセプトとし、皆様により豊かなサウンド体験をお届けし、オーディオ業界に新たなトレンドを巻き起こすために全力を尽くしています。

SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS について

SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの製品情報としては以下の通り。

Air3 Deluxe HS
日本オーディオ協会「ハイレゾワイヤレス」認定 LDACコーデック対応 14.2mmダイナミックドライバー  5時間連続再生可能 装着検出機能 低遅延ゲームモード

スペック値について書き出してみると以下の通り。

SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS
Bluetooth規格5.2
ドライバー14.2mmダイナミックドライバー
対応プロファイルA2DP,AVRCP,HFP,SPP,GATT
対応コーデックAAC,SBC,LDAC
操作方法タッチセンサー
通話用内蔵マイク高感度MEMSマイク(片側)
防水等級IPX4
バッテリー容量300mAh(ケース)
30mAh(イヤホン)(片側)
イヤホン本体の再生時間約5時間
充電ケースと併用の再生時間約20時間
充電端子USB Type-C
その他ゲーミング(超低遅延)モード搭載

SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSは、ハイレゾに対応したインナーイヤー型のTWSだ。
7千円クラスという価格帯でなんとLDACコーデックに対応し、24bit/96KHzの出力に対応している。
なんでも世界初のHi-Res Audio認証を受けたインナーイヤー型完全ワイヤレスイヤホンであるという。
また14.2mmという大型のDDを搭載しておりバランスの良い出力が可能とのこと。
色はミッドナイトブラックとホワイトの2色が展開されている。

超低遅延ゲームモードを搭載しており、本モードに切り替えることで0.06sの超低遅延が可能。
これでTWSで気になりがちな動画視聴時のリップシンク問題にも対応することができるという。
LDACコーデックはデータ転送量が多く、かなりのズレが発生するものであるが、このゲームモードの効能や如何に。
この性能については後述していく。

SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS の外観

外箱。
表紙はイケメンがカッコつけている。
裏面には本機のアップ。

開けるとこのように。
とてもシンプル。

白をベースにマットゴールドで刻印がされたケース。
超軽い。
ファーストインプレッションは良い。

内容物は上記のとおり。
インナーイヤータイプのためイヤーピース等は付属されていない。

SOUNDPEATSぐらいになれば、変な日本語も見受けられず。
面白くない。
操作は固定で変更は不可。

正面より開けた所。
本機のブラックはツヤツヤプラスチック加工であり指紋が残りやすいらしいが、ホワイトはつや消しマットな加工でサラサラとしている。
蓋は閉会状態をキープ可能であり全体の質感は高い。

形状は「ザ・オープンイヤー」といった所謂「みみうどん」デザイン。
どこかで見たようなものではあるが、まぁこれはしょうがない。

SOUNDPEATSのロゴ部分がタッチ部分となっており、ケースと同様のマットゴールドな配色でキラキラしている。

マイクホールが筐体側面とうどんの先にそれぞれに確認できる。
うどんは通話用マイクホールとして、筐体側面はENC通話ノイズキャンセリング用途のホールだろうか。

筐体内側には恐らく脱着センサーと思われる穴が確認できる。
またうどんの先には金属部が露出しており、これは充電時の接続部分と考えられる。

イヤホン本体は4.2gを計測。

ケースはイヤホン込で36.7gを記録。
小型で軽いfinal ZE3000SONY LinkBuds よりも軽い。

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SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS の良いところ

オープンイヤーを感じさせない優れた音質

本機はスペック通りLDACでの高音質再生が可能。
Amazon Musicでも上記の通りフルスペックでのハイレゾ出力が可能となっていることが確認できる。

問題の音質については、バランスに優れた音質傾向でありフラットな印象。
何かが突出していたり不足していたりという特色はなく、聞き疲れが発生しにくい出力であるため長時間のリスニングを行うことができる。
またハイハットの粒立ちやベースの振動、パンの具合などの再現性は高く、全体的な解像度はかなり高いと言えるだろう。

オープンイヤー故の出力の指向性の低さ、没入感、遮音性は無論カナル型に劣るが、そこはカナルタイプとくらべてしまうのが酷というもの。
むしろこの高音質でオープンイヤーの強みである”ながら聴き”が可能なのがかなりの強みだ。
正直本機があれば、SONY LinkBudsであるとか骨伝導イヤホンの出番はほぼほぼなくなる。

オープンイヤーでこの価格帯、そして十分な音質と性能。
総合的にかなり高品質であると判断した。

LDACの強み

また、LDACの恩恵というのも大きいと認識している。
というのも、上記画像から確認できる通りワンタップでモードを切り替えることができるために、単純に聴き比べ・比較がしやすいのだ。
その検証結果として確認できたのは、上述した「解像度の高さ」の要因になっているということだ。

LDACを使用しない通信に切り替えた際に感じるのはまず「ゲインの低さ」だ。
”人間の耳は音量が大きい方が高音質に聴こえる”という、自称オーディオオタ共(筆者含め)が泡を吹いて倒れる研究結果をどこかで見たことがあり、本機に関しても「音量の大小でごまかしてんじゃねーの」と懐疑的な印象であったが、何度も検証を重ねるに当たりゲインの大小だけではないことを確認することが出来た。

まずは高音域の粒立ち。
これは圧倒的にLDAC通信のほうが高い。
特にサスティンはとても力強く伸びている印象を受け、アコギ曲等では気持ちよさが段違いだ。

低音域についてもより幅広く、より力強く響く印象を受けている。
これまたアコースティックな曲調でより強く作用してくれるだろう。

で、中音域だが、これは全くわからん。変わらない。
別にボーカルが聞きやすくなるとかもない。まぁ他がいいなら良いのよ。

ということで「LDACに対応」という本機の魅力は、本機の音質の魅力に直結しているということが確認できた。
これらも含めて、本機の音作りは妥協が無いものと言えるだろう。

ゲームモードが優秀

ゲームモードに切り替えることで0.06sの超低遅延が可能と上述した。
これが中々に便利で優秀。

というのも、音楽再生時はLDAC通信による高音質を享受できるのだが、ゲームプレイ時や動画視聴時には映像と音のズレがかなり目立ってしまう。
LDAC通信は通信量が多いため、どうしても映像再生に対し音声転送のラグが発生してしまうのだ。

で、ここでゲームモードの出番である。
左のイヤホンを三回連続タップで切り替え完了。
LDACの通信を維持したまま、何故か0.06sの超低遅延モードに切り替える事ができるのだ。
てっきり強制的にLDAC通信を切り替えるものだと思ってたのだけど、そうではないみたい…。
故に、優れた音質での映像体験を行う事が可能なのだ。

じゃあ常時ゲームモードでいいじゃん、なんなのこの切替機能。
と思ったところではあるが、公式HPにしっかりと回答が書いてあった。
曰く、低遅延モードで通信距離が短くなるので、音楽を聴く時、低遅延モードをオフにすることをおすすめします。とのこと。
なるほど、納得。
ゲームプレイ時や動画視聴時にのみ、切り替えるようにしよう。

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SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS の残念なところ

プリセットイコライザーの癖が強い

本機の管理アプリには潤沢なプリセットイコライザーが用意されているのだが、そのどれもが癖が強い。
中域が極端に削られていたり、何か薄いビニールでも挟んでいるようなフィルタがされていたり、低域がスカスカだったりと、なんでこうも極端なチューニングなの?と思わざるをえないプリセットとなっている。

まぁこういった音の傾向の趣味嗜好は十人十色千差万別というものではあるし、どれも使いたくないなら自分で操作できるイコライザーも用意されているのでそちらに切り替えればいい話。
筆者は大人しくカスタマイズイコライザーに切り替え、それでいて何もイコライズしていない状態で楽しんでいる。
正直、本機は何もイコライズしない状態が最も優れていると思うのだが、どうか。

結構汚れる

筺体・ケース含め、全て真っ白。
更にはマットな手触りであるため、かなり汚れが付着する上に目立つ印象がある。
長く使い続ければ使うほど、変色していくことには注意と覚悟が必要だ。
サードパーティ製の安価なケースも散見されるため、予め装着して予防するのも良いだろう。

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SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS の総評

ということで総評は以下の通り。

  • オープンイヤーを感じさせない優れた音質
  • ゲームモードが便利で優秀
  • プリセットイコライザーの癖が強い

性能も音質も妥協の無い優れたオープンイヤーTWS。
音楽も映像もフルに楽しむことができるマルチメディアに強いデバイスだ。
なによりも便利で優秀なゲームモードに簡単に遷移できるのが良い。
満足度は極めて高いと言えるだろう。

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