【SONY SRS-XB13 レビュー】水に強く水に弱いコンセプト不明なポータブルスピーカー。

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本ブログ3年目にして初登場となる、ポータブルスピーカーなるガジェットだ。
筆者の気持ちとしては、前提としてそんな音が良くないモノであるし、そも持ち運ぶ必要性が分からないので全く食指が動かないガジェットでもある。
キャンプ場で騒音上等なパリピキャンパーが持ち歩いている事も拍車をかけ、嫌悪の対象でもあったりする。

しかしながら、嫁様より「風呂場で音楽が聴きたい」という意見が出たことに起因し本製品を購入した、しなければならなかった次第。怖いから。
ウチに来たのであれば、本ブログの糧になってもらおう。
ということでSONY SRS-XB13のレビューをしていこうと思う。

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SONY SRS-XB13 の基本データ

SONY について

SONYとは東京都港区に本社を置く日本の総合電機メーカーである。
日本人にはもはや説明不要な会社。
SEGAなんていらないよ!帰ってプレステやろー!

SONYは数多くの数多くのマルチメディアデバイスを発表しており、どれも高音質で高品質。
音の傾向は昔からモニタ志向が強くフラット寄り。
コンテンツ制作現場でも多く愛用されていることもあり、味付けの少ないモニタ気質の高い音作りが印象的だ。

SONY SRS-XB13 について

SONYのエントリーモデルにカテゴライズされるポータブルスピーカーである。
キャッチコピーは「スマホの音が、生まれ変わる。小さなサイズに確かな低音、広がりのあるクリアなサウンド」とのこと。

まぁこのキャッチコピーからわかるように、かなりカジュアルな使用を想定された製品といえる。
約253gとモバイルバッテリー一個分程度の重さと、SBC/AACという最低限のBluetoothコーデックを搭載しつつ、アクティブ要素に答えるIP67という丈夫な防塵防水規格を備えたモデルとなる。

他説明としては「約4.5時間の充電で約16時間再生できるバッテリーを内蔵。リビング、キッチン、お風呂はもちろん、キャンプやバーベキューなどに持ち運んでも、バッテリーを気にせず長時間使用できます。」という内容もピックアップしたいところ。
16時間の連続再生が可能であり、場所を問わない使用を想定したタフさもアピールしている。

最近のスマホは標準がサラウンドでパワーもそれなりという現状であり、あえてモノラル出力の本機を使用して「スマホの音が、生まれ変わる。(恍惚)」となるのかは疑問があるところではあるが、ともかく「手軽に場所を問わずパワフルに音楽を楽しめまっせ」というスタンスの製品のようだ。

先代モデルは「SRS-XB12」。
次期モデルとして「SRS-XB100」なるものが予定されている。
基本構成は全く変わらず、デザインがちょっと変わった程度となっている。

SRS-XB13 | アクティブスピーカー/ネックスピーカー | ソニー
ソニー アクティブスピーカー/ネックスピーカー 公式ウェブサイト。アクティブスピーカー/ネックスピーカーSRS-XB13の商品ページです。

SONY SRS-XB13 の外観

まずは外箱。
上述したような商品説明が一覧で確認できる。
水にバンバン濡らして使用してくれと言わんばかりの表示絵が目を引くところ。

内容物は上記の通り。
説明書と充電ケーブル(Type-C)、そして本体。

本体正面。
SONYらしさを感じることができるシンプルなデザインだ。

タバコはもう吸ってないけどJTから送られてきた試供品があったので比較。
タバコより若干小さい、というサイズ感。
このサイズ感で完全な円柱というデザインなので、キャンプ道具としてスタックする際に便利かもしれない。

背面には操作パネル。
先送り/巻戻しボタンがないが、それら操作は再生ボタンで可能。
再生ボタンを2回連打で先送り、3回連打で巻戻しの操作となる。

本体上部には直径46mmのパッシブラジエーター型のフルレンジスピーカーユニットが搭載。
パワーはサイズそれなりで申し分なし。

下部空洞部中央にもパッシブラジエーター型のウーファーユニットを装備。
四方に空いた穴より低音を出力すると共に、下部接地面を共振させ低域を増幅させる狙いがあると考えられる。

ストラップが標準で付属。
下部ウーファーの逃げ口に結ぶことで本機をカップのように吊れる様子。
別にこのストラップ単体で吊るせばいいじゃん、と思わなくもない。

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SONY SRS-XB13 の良いところ

軽くて持ち運びやすい。音もそれなり。

上述したように、本機は約253gとモバイルバッテリー一個分程度の重さであり、かつ円柱デザインということあり、とても持ち運びやすく収納しやすい。
また46mmのフルレンジスピーカーユニットのパワーは伊達ではなく、音量を上げれば上げるほど振動を目視する事ができ、また出力もそれ相応のパワーを持っている。
何よりも下部ウーファーユニットのパワフルさはかなり鋭く、どすんどすんと響かせてくれるのが好印象。

EDMやバンドサウンド、HIPHOPと相性がよく、力強さをより強調しノリを楽しむことが可能だ。
反面、中域の出力はかなり”あいまい”で、出力不足とかそういう話ではなくバランスそのものが悪い。
女性ボーカルポップス等では、中音域が引っ込んだり出張ったりという謎の出力具合に付随した気持ち悪さを感じることができる。
クラシックとの相性は最悪。

まぁポータブルスピーカーなのでこんなことを言うのは野暮というもの。
ノリが良い曲は楽しめる、とでも把握してもらえばいいだろう。
あれ?良いところを書いたつもりなんだけどな?

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SONY SRS-XB13 の微妙なところ

水に強い癖に水に弱い

上述したように、本機はIP67という丈夫な防塵防水規格を備えたモデルだ。
風呂釜に沈めたってびくともしやしない。

にも関わらず、本機は水に大変に脆弱だ。
どういうことか。

それはこの画像のとおりである。
本体上部にスピーカーユニットがあるため、水が貯まるのだ。
水が貯まれば勿論出力は減衰するし、そも振動自体ができなくなるため音も乱れやすくなる。

水が貯まればその都度流せばええやん、と思ったそこのあなた、甘い。
上記画像より、ハニカム構造のメッシュ部分に表面張力で張られた水の膜が確認できるだろう。
これが少しでも水に触れると張られてしまうのだ。
張られるとどうなるか。
無論、スピーカーの前に膜が貼ったような音となり音が籠もることになる。
ただでさえ弱い中音域は文字通り霧散し、シャリシャリした高音域の残骸と、下部ウーファーから放たれるやたら主張の強い低音だけが響くことになる。

上部スピーカーユニットに張られた水膜は、息を吹きかけて水気を飛ばす/タオルで拭き取る等をしないと取ることが出来ず、自然放置では絶対取れない頑固さを持ち合わせている。

なーにが「リビング、キッチン、お風呂はもちろん、キャンプやバーベキューなどに」だろうか。
正直言って構造上の欠陥があるとしか思えない。

下部ウーファーユニットの出力具合が接地面に依存しすぎ

本機は下部空洞部中央にパッシブラジエーター型のウーファーユニットを装備している。
四方に空いた穴より低音を出力すると共に、下部接地面を共振させ低域を増幅させる事ができる。

硬質な素材の物に置けば、鋭く引き締まった音になる、
風呂蓋のような、空洞を備えたモノの上に配置すれば大きく響く、まるでライブ空間のような残響を感じることができる。

一方で、どこにも設置しない、ストラップを使用して中空に設置するようにすると、低音が死ぬ。
ただでさえギリギリなバランス感を有した本機からベースを除いてしまえば、それは最早100円ショップのポータブルスピーカーとまるで変わらないレベルにまで落ちぶれてしまう。(パワーがダンチではあるが)

ポータブルスピーカーを銘打つのであれば、またこのようなキャッチコピーを名乗るのであれば、最低限のバランス確保はして欲しいところではあった。

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SONY SRS-XB13 の総評

水に強く水に弱いコンセプト不明なポータブルスピーカー。
キャッチコピーに異議あり。

別に3000円程度ならこんな事言わないよ。
7000円でこの体たらくだからこんなレビューをしているんだ。
水辺で使用するのであればよくわからない中華製品を買うよりかは老舗商品を買うほうが安心かな、と思いきやこんな具合。
だったらフロントスピーカーを備えた中華製品のほうが良かったかなーと後悔している。

兎にも角にも、SONY SRS-XB13は水辺での使用はお勧めしない。
少しでも水に触れると音がおかしくなるから。
また頻繁に設置場所を変えるような使用を考えている人にもお勧めしない。
設置場所によって音がかなり変わってしまうから。

水気のない場所での使用を想定し、コンパクトなデザインを求めているのであれば、本機は選択肢としてあり、なのかも?

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