Rakuten Mini はお財布代わりには到底成り得ない

くだんのRakuten Mini 1円バラマキ祭り、自分も勿論参加した。

端末が1円で購入できるうえ、契約手数料もポイント還元、更には通信費も1年間無料ときたもんだ。
実質、本当に1円で電話も通信もできる端末が手に入る激アツなイベントだったんだ。

端末到着前から様々な悪評は轟いていた。
電池が全然もたないとか、技適が通ってないとか。
そんな状況だったこともあり「端末としては」最初から期待は抱いてはいなかった。

これから届くであろう貧弱端末を如何に使ってやろうかと色々考えた結果、
全ての電子決済及びクレジットカードを本機に集約させ、定期券は勿論のことあらゆる非接触決済もまかなえるお財布スマホとしての活用に思い至った。
おサイフケータイ対応且つ楽天経済圏から放たれたスマートフォンだ。
それらの親和性は高いと考えた。

いざ届いて使用してみたところ、これら期待には答えてくれた。
しかしながら、期待以上の事はまるでできなかった。

結論として、Rakuten Mini はお財布代わりには到底成り得なかったという評価をくだしている。
本稿ではそれらに思い至った理由を述べていく。

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Rakuten Mini に期待していたこと

Rakuten Mini はNFC/typeF(フェリカ)、つまりおサイフケータイに対応している。
そして「楽天ペイ」アプリで「Suica」の発行やチャージ、「Suica」による支払いが可能だ。
更にはその支払いで楽天ポイントまでもらえちゃう。なんて太っ腹なんだ。

楽天とJR東日本、「楽天ペイ」アプリで「Suica」の発行やチャージ、「Suica」による支払いを可能に | 楽天グループ株式会社
楽天グループの楽天ペイメント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:中村 晃一、以下「楽天」)と東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:深澤 祐二、以下「JR東日本」)は、スマホアプリ決済サービス「楽天ペイ(アプリ決...

ここから導き出される用途は考えるまでもなく、上記でも述べたとおりのおサイフケータイをフル活用した完全なる財布代わりとしての使用だ。

フェリカを使用した非接触決済及び、バーコード決済を本機に全て集約、
お財布を持ち歩くことなく本機だけでの生活を可能とする次世代財布の創造を夢見ていた。

事実、自分は本機の購入前から財布を持ち歩く事をやめており、
全てクレジットカードとバーコード決済だけで生きていた。
そう、このご時世、現金を触ることなく生きていけるのだ。

なのでここにフェリカも加われば、定期券の使用も含めた、
更なるお財布レス生活を送ることができると期待していたのである。

購入後は予定通り全てを本機に集約させ利用を行った。
期待通りの働きは見せてくれたのだけれども、ある時ふと思い立つ。

これ、Rakuten Miniを使用する必要があるのか?と。

実際に夢見た運用を行って気づいた不便さ。
それはあまりにも当然なことだった。

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Rakuten Mini が完全なお財布代わりに成り得ないワケ

メインに成り得ない性能

当たり前だけど、本機はとにかく小ささを優先した端末だ。
そのためスペックは度外視した設計となっており、昨今主流の大画面・大容量バッテリー・複数レンズの搭載といったものには勿論対応していない。

画面は小さすぎるために文字は打ち辛く、視認性が悪い。
バッテリーも少なく、フルに使用し続ければたかが2時間程度で電源が切れる。
いくら通信費が無料であったとしても、端末が保たなきゃ何の意味も無い。
更にカメラは所謂おまけであり、メインとして使用するレベルではない。

画面やカメラはまだしも、バッテリーが保たないのはいただけない。
以上のように、電話端末としてはあまりにも微妙なのだ。

要するに、本機はメイン機には成り得ない。
サブ機としての用途としてしか使用することができない端末という位置付けになる。

お財布として、定期券として使用する優位性が無い

上記の通り、メイン端末に成り得ないというのはわかった。
じゃあ当初の予定通り、定期券やお財布の代わりのみに使用し、
画面を電灯すらしなければいいじゃないか。

そう、そのとおり。
自分も最初からそういった運用を行う予定であった。
ところがどすこい、いざ運用してみるとその運用に違和感しか抱かない。

その理由は、上記の通りメイン機に成り得ないという状況に起因する。
サブ機としての運用を行うということは、常に手に持ち続けているわけでないということ。
使用する場合には、どこからか Rakuten Mini を取り出す運用ということだ。

これってつまり、定期券ケースをポケットから取り出すことと何ら変わらないんだ。

もしメイン機として使用できるのであれば、常に手に持っている端末をそのまま改札機に
あてがうだけで使用することができるため、スマートな運用ができたのであろう。
だがしかし、サブ機としての運用はそうはいかない。

そして残念なことに、これはお財布代わりに使用する場合でも同様だ。

バーコード決済する際に本機をポケットから取り出すことはスマートと言えるだろうか。
いや、そんなことはない。
手元にあるメイン機でバーコード決済を起動したほうがスマートだ。

非接触決済を行うために本機をポケットから取り出すことはスマートと言えるだろうか。
いや、そんなことはない。
ポケットから該当決済に対応したカードを出すことと何も変わらない。

結論、本機を使用する優位性がまるで無いのである。

VISAが非接触決済を公式展開している

そして極めつけが、このタイミングでVISAが非接触決済に対応したことだ。

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様々なクレジットカードを本機に集約して非接触決済を行えるようにする、
そしてそれらを一括管理… というのを本機の目的としていた自分には、
あまりにもタイミングが悪すぎた。
だって公式が非接触決済できるようになっちゃたんだもの。

対応しているレジはまだまだ少ない、が、意外と使えるところあるという現状。
っていうか、おサイフケータイを使えるところでは大抵使用できるので、
バッテリーという枷があるRakuten Miniを使用する意味が無い。

更に楽天カードまでもがVISA非接触決済対応カードを発行している始末。
これもうわかんねえな。

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1年後には無料で使えない

でも、お財布ケータイとしては普通に使えるんでしょう?
ポイントも貯まるんだし、カードを持つよりは幾分おトクなんじゃ?

と言う人もいるだろう。
だが待ってほしい、Rakuten Miniは一年後に使用料金が発生することを忘れていないか。

1円でばら撒かれ、通信費も無料、電話もかけ放題 という耳障りの良い情報ばかりが前に出てくるが、それらは一年間(今年だけ)の話であり、翌年にはプラン料金2980円がかかるようになる。

いくらポイントが貯まるとはいえ、月2980円以上のポイントを貯めることはできないだろう。
Rakutenポイントは1ポイント100円だ。
つまり毎月30万円分の買い物をしてやっとプラマイゼロという計算になる。
普通に考えて、もとを取るのは不可能だろう。

サブ機としても微妙なスペックのお財布専用端末に対し、毎月2980円を払う価値はあるのだろうか?
落ち着いて考えてみてほしい。

2/1
1月29日、楽天モバイルの料金プラン「Rakuten UN-LIMIT」の変更が発表された。
月2980円で「無制限のデータ通信と国内通話かけ放題」に変更はないものの、4月からは段階制の料金となり、通信量が1GB未満なら0円というトンデモ価格設定になった。

であれば、契約するだけしといてもいいかも?
ただし、この価格設定は一人につき一回線のみ適用される。
長い目で見てメイン回線を楽天モバイルにする予定がありそうであるならば、契約を早まるべきでは無いだろう。

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デジタル移行だけが正義ではない

こんな結論になってしまったのは、自分の既存環境が便利すぎた弊害かもしれない。

財布を持ち歩くのが嫌になった自分は SORASION というカードケースに移行することにした。
メインはメインスマホのバーコード決済で、対応していないとこは SORASION に格納したクレジットカードを使用するという生活を送っている。

これで都内の生活は問題なくできる。
もうこれだけでいい。現金なんていらない。

しかもこれ、Rakuten Miniと大きさがほぼ同じ。
こうなるとマジでRakuten Miniいらない。

左がSORASION、右がRakuten Mini。
縦幅、横幅、高さほぼ一緒。
Rakuten Miniの装着ケースは以下参照。

下のレバーを引くと…

格納したカードが段々で飛び出てくる。
ここにQUICPayとか楽天Edy対応カードを入れておけばいい。
Rakuten Miniを懐から取り出すのとほぼ遜色ない速度で目的のカードにたどり着くことができる。
勿論、ここにSuica等の定期券をブチ込めば、問題なく使用できる。

中を開けばお店のポイントカードも格納することが可能。
ポイントカードをデフォルトでは格納できないRakuten Miniの場合、
別途財布を取り出すか、カードが格納できるようなスマホケースが必要となるだろう。
そうなると、もうこれでよくね?となる。

脳死でデジタル最強を信じていた自分だったが、現実はアナログのほうが全然便利だった。

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お財布代わり目的でRakuten Miniは買うな

お財布の代わり目的でRakuten Miniは買ってはいけない。
かと言って、メインとして使うにも役不足が過ぎるので、メインとしても買ってはいけない。

じゃあ、Rakuten Miniはどういう用途で買うのが正解なのか。
ハッキリ言おう、正解なんて無い。これはゴミ。

こんなんガジェオタしか買ってはいけない。
1円でばら撒かれた端末だ、それぐらいは察して然るべきだろう。
お財布に対応し且つメイン機になりえる端末を持つ購入することを強くおすすめする。

ということで、コイツをめちゃくちゃにしていこうと思う。
次回、失われたバンド1を強制的に復活!?Rakuten Mini死す!
デュエルスタンバイ!

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