15年ぶりに自作PCをやってみたら笑えるぐらいトラブルに巻き込まれた話

見てくれこのかっこいいパソコン。
これ筆者が作ったパソコンなの。かっこいいでしょ。
こんな具合に、にこやかに爽やかに収まってくれればよかった。

筆者はこの写真の撮影に至るまでに、あまりにも多くのトラブルに巻き込まれている。
この撮影をしていた時、恐らく筆者は「泣いていた」まであるかもしれない。

今回はそんな過酷で苦しい戦いを生き延びた、ある一人の男の物語(Sagaと読む)を記していきたいと思う。

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第一章:始まり

ここの章はただの自語りで面白くないので読まなくていいです。

作り直そうと考えた動機

筆者は自作PC派である。
高校生の頃から組み始め、その時に組んだPCに対し不具合の出たパーツを換装し続け今に至る。
つまりベース筐体は高校生の頃に組んだPCに他ならず、どこかの秘伝のタレのように継ぎ足しして使用してきたという「あまりにも残念な自作PC」を現役使用しているという状況だ。

ただこのような極貧自作PC生活を行うためには真摯にハードエラーと向きあう必要が出てくる。
故に自作PCスキルは自然と培われ、また友人の自作PCを請け負うといったこともあり、経験値はそれなりに積めているものと自負している。

そんな中、自分の使用PCがこの令和の時代についていけないことを最近如実に感じるようになってきた次第。
具体的には解像度4K以上コンテンツの普及、そしてVRAMが多大に必要となるコンテンツの普及である。
筆者はPCゲームはしないため、基本的には低スペグラフィックボードを選ぶ傾向があるのだが、そのコストカットの影響をもろに受けるようになった。
なんでも2014年に発売された「GTX750TI-PH-2GD5」を未だに使っているのだ、そりゃあ色々現在のビッグコンテンツには対応できるわけもなく、納得できる状況である。

マザーボードも接続されているUSB機器を数時間に一回再認識を行ったりするなど不安定な動作をしている。
ケースなんて2007年に発売された「ThreeHundred」だ。
15年も使用していればいろんな所が欠落しボロボロな状況であり、フロントUSBなんて断線している。

ということで色々と限界なので、15年ぶりにイチから作り直そうと考えた訳だ。

目指す形

求める仕様は以下となる。

  • PCゲームはしない
  • しかして超高解像度・3Dコンテンツ(VRAM多消費)をストレスなく閲覧可能
  • クリエイティブアプリ(Adobe製品全般)に対し優秀なレスポンス
  • 安く組みたい

筆者は写真や動画の編集をよく行い、それこそInsta360 ONE X2のような360°を高解像度で録画するコンテンツを扱うため、6K近い解像度の動画をグリグリ動かしたりする。

【Insta360 ONE X2 レビュー】とんでもなく楽しいアクションカム。可能性しか感じない。
かねてより手ブレに強く写真も綺麗で動画も撮影できるアクションカムを欲していた。 王道を征くGoProという安牌を選ぶのも”やぶさか”ではなかったが、そこは生まれついての逆張り野郎ことわたくし、そんな面白くないことはしたくない。 最近、なにや...

そのためVRAMと物理メモリはそれなりに必要となり、また必然とCPUも強いものが求められる。
グラボはVRAMが大きくそれなりの性能があれば重視しない。

そして最近流行りの簡易水冷は採用したくない。
理由は経年劣化が早いから。

見た目がかっこよくても持ちが悪いのはいただけない。
筆者のようにずっと起動しっぱなしの環境の場合、早くて2年で交換対応が必要と秋葉原ツクモの店員に説明を受けた際に「無いな」と感じた次第。

そしてやっぱり光らせてみたいという謎の挑戦心が出てくる。
ゲームはしないけど、どうせならゲーミングPCのような面白みのあるPCを組んでみたい。
でもギラギラ虹々しているロイコクロリディウムみたいなやつはやりたくない。

筆者は黒白/白赤/黒黄の組み合わせが好きなので以下のようなものを目指したかった。

しかして筆者がパーツを選んだ時期は、何故かこれら汎用的な黒のパーツより特殊塗装を必要とする白のパーツが安く、黒白で組まざるを得ない状況となった。
普通白パーツのほうが高いんだけどね・・・。

ということで今回のレシピは以下のようになった。

項目パーツ
CPUCoreI5-13500
CPUファンDeepcool AS500 PLUS WHITE
マザーボードZ690 Steel Legend WiFi 6E
グラフィックボードGK-RTX3060-E12GB/OC/WHITE
メモリCorsair DDR4-3200MHz
PCケースNZXT H510 Elite
電源KRPW-GA850W/90+
ディスクWDS100T3X0E-EC
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第二章:刺客

全てのパーツを注文、到着し組み始めるに至るまで7日を要した。
組み始めは順調。15年ぶりに自分用PCを組むとはいえ、その間に友人のPCを数台組んでいたりするため、あまりブランクはないからだ。

一通り組み終わり、さぁいざ電源スイッチをON。
…通電しない。
マザボも光らなければファンも回らない。
ウンともスンとも言わない。BIOS画面にすらいかない。

最初はマザボのせいであると判断したが、既存の15年モノPCの電源を利用すると、マザボが発光した。
つまりマザボではなく電源に問題があるということ。

ということでランボー怒りの交換対応を発行。
交換に際し一週間を要し、その間自作PC作業は停止状態となった。
全て組み終わったあとで、この状態である。
また全てバラす必要があり大変面倒であった。

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第三章:再襲

交換対応により再度舞い戻ってきた電源。
交換対応品であるとはいえ、油断はしてはいけない。
また組み終わってからトラブルというのは避けたいところだ。

ということで、マザボむき出しで主要部にのみ接続し通電テストをしてみる。
結果、通電せず。
既存15年PCにも接続してみるが通電せず。
ウッソだろお前、交換対応品もうんこかよ。

ということでランボー怒りの返金対応を発行。
返金・製品テストに1週間要するとのこと。
ほかPCパーツに苔でも生えそうで心配だ。

ちなみに大戦犯はこいつ。玄人志向 80Plus GOLD 850W。
もう二度と買わないからな。

そして検査の結果、返金が行われた。
つまり2品とも問題ありだったことになる。
いやー、無いわ。

ということでNE750を新しくチョイス。
これもまた特定のグラボで問題がでるようだが、自分の使い方では問題なしと判断し購入した。
結果、問題なく通電し起動しOSインストールが完了した。
Antec最強。

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第四章:誤算

そしてこのようになったわけだが、上と後部のファンが光っていない。
何故か。

筆者の購入したファンは「F120RGB」と「F140RGB」なのであるが、これら製品はデイジーチェーンと呼称される仕組みが搭載されていない前モデルだったのだ。
PCケースに付属しているファンコントローラーだけではこれらファンは制御できず、別途ファンコントローラーを搭載する必要があるという。
そしてこのファンコンはすでに販売中止しており、新モデルが展開されているが入出力端子が合致しているかわからないという状況なのである。

新モデルを購入しても動作の保証が無い/インストールができるかわからないという状況であるため、迂闊に購入に踏み切れない。
しかしながらファンコンを買わなければ、発光機能を有した発光しないただ高価なファンを搭載しただけにとどまり、それもまた寝覚めの悪い話となる。

ということで海外サイトにて前モデルのファンコンを注文。
そして到着までにまた1週間を要するのである。
この時点で計3週間の空白期間がある。助けてくれ。

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第五章:離別

そして組み終わった姿がこれである。
おお、なんと美しいのだろう。
全てが黒と白で統一され、スペック面でも申し分が無い。

もうこれで10年は戦えるでしょう。
勝ったなガハハ。

あれ、視界が滲んでんだけど。
まだ泣いてないんだけど。

あれぇ、全部見えない。
なんだコレ。

ということで、このタイミングでカメラのレンズが壊れた。

TAMRONのズームレンズのピントが死んだ。
AFもMFも動かない。
ズームすると筐体中でレンズがガタガタ言っている。

なんかもう、言葉も出ない。
このレンズは物撮り用途にメインで使っていたので、本ブログで掲載している物撮りが一切できなくなってしまった。
ただでさえこのPCを作るのに18万程度使っている状況だ。
この上でレンズ買い直しですか?マジですか?

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第六章:嘲笑

いいさ、筆者には接写はできないけどFUJIFILM X-E4がある。

これでいっぱい撮ってやるからな。

マザボもグラボもファンもデザインが統一され黒白で発光している。
超かっこいい。
これだよこれ!今まで色んなトラブルに合ってきたぶん、達成感もひとしおというもの。
起動もしたしOSインストールもできた。
もうトラブルは無いだろう。
これから可愛がってやるからな…。

さぁサブモニターに接続しような。
…ん?なんだか映像が乱れるな?
ケーブルがなんだか接触が悪い?

HDMIコネクタがもげた。

あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )
もう簡便してくれ!!!!!!!

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第七章:完成

ということで。完成したよ。
いやぁ、かっこいいね。
もう普通に起動して映像が映っているだけで嬉しいよ。

まさかケーブルまで新調するハメになるとは思わなかった。
そんな最終レシピは以下の通り。

項目パーツ
CPUCoreI5-13500
CPUファンDeepcool AS500 PLUS WHITE
マザーボードZ690 Steel Legend WiFi 6E
グラフィックボードGK-RTX3060-E12GB/OC/WHITE
メモリCorsair DDR4-3200MHz
PCケースNZXT H510 Elite
電源NE750 GOLD
ディスクWDS100T3X0E-EC
延長ケーブルEZDIY-FAB
HDMI ケーブルiVANKY HDMI2.0
Displayport ケーブルiVanky【VESA認証ゲーミングDPケーブル 1.2/4K/2M】

精根尽き果てた今回の自作PC事変、筆者の経験上最もトラブルに見舞われたものであるが、レンズもケーブルも含めてどれもこれも壊れて仕方が無いぐらい長い間使っていたものであるのは事実。
だましだまし使ってきたしっぺ返しが、まとまって今来たと考えても正直不思議ではない。

自作PCはこれらトラブルが楽しめないと本当におすすめできない。
面倒くさいのが嫌いなのであればBTOパソコンを選択したほうが良いだろう。

BTOで同スペックPCを探した場合、恐らく5万ぐらいの上乗せになると思うが、これらトラブルを回避できるのであれば安い出費なのかもしれない。

兎にも角にも、無事完成しこれからこのPCで頑張って行きたく思う所存。
新しいレンズが届くまで物撮りができないのが本当にやばい。
みんなオラに力を分けてくれ。

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