
少し旬を逃した製品かもしれないが、日本で紹介しているサイトが見当たらなかったので取り上げてみる。
ウェアラブルデバイスを色々作っているJAKCOMより、「JAKCOM ET Non In Ear Concept Earphone」という商品が発表されていた。
上記イメージ画像の通り、かなり未来的なデザインをしている代物なのだが、製品名や画像からでは何だかさっぱりわからないという面白さがある。
商品紹介をよくよく読み進めて行くと、どうやら耳穴を塞がないイヤホンであり、部分的に骨伝導イヤホンであることが読み取れる。
骨伝導イヤホンをこのようにスタイリッシュに仕上げてくるなんて、なかなかやるじゃない!
と興味が湧いてくるのだが、それと同時に物凄い怪しさも浮かび上がってくる。
そういうの発見するとワクワクするよね。
以下に、本商品の紹介とその溢れでる魅力(怪しさ)について触れていこう。
JAKCOM ET Non In Ear Concept Earphone について
JAKCOM ET Non In Ear Concept Earphone のスペック
以下は自分が重要視するスペックを抜粋したもの。
他スペックや詳細については、AliExpress.comを確認してほしい。
対応コーデック | aptX |
BTチップ | ? |
DACチップ | ? |
Bluetooth | 4.1 |
重量 | 8g |
バッテリー | 70mA |
連続使用時間 | およそ6時間 |
防水・防塵 | IP54 |
その他 | 骨伝導 CVCノイズキャンセリング(?) |
スペックが例によって不明なところが多いが、なんとaptXに対応しているのが驚き。
更に驚きなのが対応周波数が「5 – 46500Hz」というところ。
これが本当ならaptXと合わせてハイレゾ出力に対応していることになる。
骨伝導でハイレゾかぁ…。
また、音声通話や音楽再生を使用しない待機状態であれば120時間程度バッテリーがもつとのこと。
なお、パッケージは両耳に使用できる一個だけ梱包されている模様。
JAKCOM ET Non In Ear Concept Earphone は部分的に骨伝導
部分的に骨伝導とはどういうことか。
実はこの製品、高音域を耳介に反射させて耳穴に響かせる一方で、低音域を骨伝導で伝える仕組みとなっている。
骨伝導で全ての音域を伝えるのではなく、響かせにくい・且つ小型化しやすい機構を持つ高音域のみをスピーカーで出力するというのは理にかなっているとは思うが、伝わる音を総合的に考えた場合はかなりの違和感がありそう。
高温はスカスカ、低音は物足りないという状況になるであろうことは容易に想像できる。
もし完全な骨伝導スピーカーであれば、仕事中に音楽を聞くとかにも使用できたかもしれないが、高音域はスピーカー出力されるため多少の「シャカシャカ音」は響いてしまうと考えられる。
一方で、音楽再生用途としてではなく、スピーチを聞くとか電話に使用するとかではちょうどよいバランスで使用できそうな印象を受ける。
耳穴を塞がないで使用する、というシチュエーションを考えてみるに、運転中の通話や仕事中の通話にはとても役に立つのではなかろうか。

JAKCOM ET Non In Ear Concept Earphone は軽くてIP54に対応
8gという軽さで120時間待機だけでなく、IP54の防水防塵にも対応している。
長時間のバッテリー待機に合わせ、IP54に対応となれば意外とタフネスな運用を想定されているのかもしれない。


JAKCOM ET Non In Ear Concept Earphone の怪しさについて
イメージ画像と実物が違いすぎる
本機種の一番の魅力と言っても差し支えがないであろう、近未来的な美しいデザイン。
余分なものが一切ないシンプルでメタリックな流線型なフォルムは、とても手で触れたくなるような魅力がある。
しかしどうだ、以下の画像を見ていただきたい。

めっちゃ物理ボタンがある。
そして高音域出力用のスピーカーホールも確認できる。
トップのイメージ画像と全然異なるデザインだ。
突然のデバイス感に拍子抜けするが、まだまだ許せる範囲。
だがそこで終わらない。以下の画像も確認してほしい。

これはいけない。身が震える。
もう近未来な~とか言ってるのが恥ずかしいレベル。
隠すつもりもないプラスチック感が現実を突きつけてくる。
「プラスチックを合わせて筐体作りました」みたいな隙間も確認でき、IP54に対応しているというのすら怪しい。
USB充電端子は剥き出し、恐らくLEDの為と思われる穴は確認できるが、通話用はおろか、CVC用の穴すら確認できないという筐体。
トップ画像のイメージは一体なんなのだろう。本当に面白い。
商品価格が怪しい
本製品、なんと驚きの600円程度。
まぁ外観のクオリティからして妥当な値段なのかもしれない。
対して日本Amazonの価格。なんと19,363円。
中国からの転売にしろ、また少しデザインが違うにしろ、高すぎやしないか。
日本では2万円近いものが、Aliexpressならば600円で買える と考えれば、それはそれで物凄い魅力的に映るだろうが、恐らくそんな良いものではない。怪し過ぎて本当に面白い。
JAKCOM ET Non In Ear Concept Earphone の印象
中華。
この一言に尽きる。
600円程度で買える骨伝導というのが如何なものか、試してみたい気持ちもある。
適当に買ってレビューしてみるのも面白いかもしれないが、普通の人には絶対にオススメできないと言い切っていいだろう。
じゃあなんでこんな商品紹介したんだよ、と言われると困る。
面白そうだったから…。