「Chromebookは低スペックでも快適」は嘘だったという話

Chromebookは低スペックでも快適おじさん「Chromebookは低スペックでも快適だぞ。」

巷でよく見かける、この素性不明なおじさん。
彼らの言い分はこうである。
「Chromebookはブラウザ上で行う作業で完結しており、マシンスペックをあまり重視しない、起動も高速であり、各ソフトウェアがサンドボックス化されているためセキュリティも高い。結局はキーボードが付いたAndroidタブレットであるため、使用感についても違和感は無い」
という感じだ。
マジで?すげえじゃん。買っちゃお。

某、Googleに身も心も捧げた故、NEXUS・Pixelシリーズの利用はもちろんのこと、スマートホームもGoogleAssistantで統一している信者にて候。
いつかChromebookを使用してみたいなと思いを馳せつつ、この度ついに入手に成功。
運用を始め早一ヶ月となる。

その中で色々と見えてきたことがあるので色々をしたためていきたく思う。
まぁタイトルの通り、Chromebookは低スペックでも快適おじさんは嘘つき村のおじさんだったわけだが。

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Chromebook導入の経緯

自分は一応ノートPCを持っている。
以下でも少し触れているように、ノートPCをについて色々と熟考した末、コスパに優れたIdeapad S540を購入することとした。

Ideapad S540は決して高スペックでは無いにせよ、日常使いでは必要十分な反応をしてくれている。
Adobe製品も問題なく動作し、WordPressの反応も申し分が無い。
サブPCとして非常に優秀といえるだろう。

そんなIdeapad S540はあくまでサブPCであるため、比較的出番は少ない。
そこに目をつけられ、嫁のテレワーク端末として奪われてしまった。
いざIdeapad S540を利用したいとき、すでに嫁に使われているということが増えた。
嫁に断りを入れなければいけない。利用承諾を得られなければ使えない。

ということで2台目のサブPCを探すことに。
そこに白羽の矢が立ったのが、Chromebookということになる。

ChromeOS の機能 - Google Chromebooks
ChromeOS は、すべての Chromebook に搭載された、高速かつシンプルで安全性の高いオペレーティング システムです。あらゆる用途に適した ChromeOS の機能の詳細をご確認ください。

検討理由は、冒頭に述べたChromebookは低スペックでも快適おじさんの言う事を参考にしたことに他ならない。
低スペック故に導入コストも非常に安く済ませることができる。
動画鑑賞を含めたブラウジングやWordPressなどのブラウザ操作に限定すれば、そこまで端末自体のスペックも必要ないだろう。
サブのサブとしては良いポジションになるかもしれない。

これがChromebookの導入理由となる。

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Chromebookを格安で購入

選ばれたのはASUS C423NA-EB0039。
店頭価格は2万円程度。中古で購入したので1.5万円という破格。
最近の中華タブよりも安い。

Celeron N3350、メモリ4GBと、Windowsだったらゴミクソスペックではあるのだが、Chromebookでは果たしてどうか。

アルミニウム合金の筐体に、Chromeの文字が映える。
デザインはあまり安っぽくもなく、まぁいいほうかな。

キー配置はやっぱり独特。
ファンクションキー付近がAndroidの操作キーとなっている。
もちろんショートカットキーなども完全オリジナル。
新たに覚え直す必要がある。

インカメもお負けながらついている。
影響はノングレアでタッチ操作には非対応。

背面両側にスピーカーが配置。音質は価格相応。

スマホ連携ができ、スマートロック解除に対応。
スマホの通知や今見てるページのリンクの共有ができる。

必要最低限のインタフェース。
PD充電に対応しているのでType-Cで充電可能。

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実際の使用感について

「Chromebookは低スペックでも快適」の嘘

Chromebookのメリットの一つとして、Androidアプリを入れることができる。
が、このアプリはChromeではなく、端末のスペックを利用して動かすことになる。
そのため端末スペックが低いとまともにAndroidアプリが動作しない。

Google標準のアプリである、Gmailであるとかカレンダーであるとかフォトであるとか。
これらですら軒並みまともに動きやしない。
feedlyやらTwitterなんかもその通りであり、マジで役に立たない。
Chromeを立ち上げてブラウザ上でこれらを開けば多少まともな動きをしてくれるため、本機にアプリを導入するメリットが何一つ無い。

ではChrome(ブラウザ)上で完結すればいいのでは?となるがこれも疑問。
WordPressで文字入力を行う場合、ブロックエディタの反応がとても悪く、レスポンス遅延が多発する。
ブロックエディタの変換にどうやらPCスペックを要しているようで、ブラウザ上だけでどうにかなる話ではないようだ。
つまるところ、低スペのChromebookではブログすらしんどいということになる。

他、YouTubeの読み込みやバックグラウンドの読み込みなど、各々の操作でかなりのレスポンスの悪さを垣間見ることができる。
Chromebookは低スペックでも快適おじさんの言う事を信じて、ブラウジング・メディア鑑賞に限定した使い方を想定していたものの、それすらも満足にこなせなかった。
起動だけはたしかに早いんだけどね。

結局Chromebookといえども、使用感はWindowsPCと同様にスペックに大きく依存するといことがわかった。

”Chromebookを選ぶメリット”が感じられない

Chromebookは安い低スペ端末でも十分使用できる、というのがウリのように思えた。
が、実際の使用感はそんなことは微塵もなく、WindowsPCのようにスペックに依存していることがわかった。

Chromebookを快適に動かせる要件を満たすには、結局「Core i」であるとか「Ryzen」であるとかの、ある程度のCPUを搭載した端末を用意する必要がある。
もちろんその分価格帯は上昇することになり、Chromebook以外の選択肢も増えることになる。

この場合、Chromebookをあえて選ぶ理由はあるのだろうか。
世の中にはWindows/Mac向けに用意されたソフトがごまんとある。
ブラウザが立ち上がるのであれば、ChromebookでできることはWindows/Macでもできる。
Androidのアプリだって、エミュレータを導入すればWindows/Macで使用できる。
リモートデスクトップだって、Windows/Macのほうが最適化されているのでオプションも豊富だ。
「Core i」であるとか「Ryzen」を搭載した価格帯であれば、Windows/Macを選んだほうができることは圧倒的に多い。

「Chromebookは安い低スペ端末でも十分使用できる」
この前提が崩れた以上、”Chromebookを選ぶメリット”は感じられない。

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Chromebookはおもちゃにしよう

およそ一般家庭において、Chromebookを導入するメリットは無い。
安いChromebookは使い物にならないので、ある程度のスペックが必要。
であるならば、同価格帯のWindows/Macを選んだほうが幸せになれる。

シンクライアントとして使う、或いはアプリ開発に限定して利用するのであれば、導入コストを抑えることができるので検討する価値はあると思う。
そういった企業や教育現場以外には、あえてChromebookを選ぶ理由は無いな、と感じた。

ということで、我が家に迎え入れたChromebookはオモチャとして扱うことにする。
子供に与えるか、猫に与えるか、戻ってこないフリスビーとして楽しむか。

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